ムー大陸です
過去の名曲たちのヒットチャートの動きを振り返る名曲たちの成績表のコーナーです。
今回のテーマは、
「The Loco-Motion」
です。
多くの人が一度は耳にした事があると思います。名曲中の名曲と言って良いでしょう。これほどの名曲ですから、カバーは世界中に数知れず。日本でも伊東ゆかり氏のカバーがありました。そして、オリジナルはもちろん、カバーも大ヒットしました。
リトル・エヴァ盤
まず、オリジナルは1962年。リトル・エヴァが歌いました。通説では、リトル・エヴァは作詞・作曲コンビであるジェリー・ゴフィンとキャロル・キング夫妻の家のベイビーシッターだったが、歌の上手さを買われて抜擢されたとなっていました。まぁ、多分、それは都市伝説のようなもので、実際は普通にスカウトされた程度だと思います。
ただ、彼女の歌は素直で元気。この歌に合っています。本当にベイビーシッターだったら、スカウトされてもおかしくありません。この曲は大ヒットし、1962年8月にビルボードで1位を記録します。ゴールドディスクにも輝きました。そうした記録以上にこの曲はチルドレン・ソング的な一面があり、人々に愛され世界中に浸透していきました。残念ながら、リトル・エヴァはその後ヒットに恵まれませんでした。その事が上述のような都市伝説を生んだのかも知れません。
グランド・ファンク盤
さて、そのオリジナルから12年、1974年再びこの曲がヒットチャートに返って来ます。パワートリオ、グランド・ファンクのカバーです。あのグランド・ファンク・レイルロードですが、この頃はグランド・ファンクでした。日本ではCMでも使われてましたから、こちらの方が耳馴染みという方も多いかもしれません。
何と言うか、グランド・ファンクですから、「The Loco-Motion」をハードロックにするんですね。その意外さが良かったんでしょうか、このカバーも全米1位を記録。年間チャートのランキングではオリジナルより上で、グランド・ファンク最大のヒットとなりました。
つまり、オリジナルもカバーも全米1位を記録したんです。両方ヒットする例は珍しくありません。元々名曲だからカバーされるので、それなりの人が歌えばヒットしやすいです。でも、全米1位となると、話しは別です。運も時代も影響します。オリジナルから10年以上経ってるわけで、よくぞ成し遂げたと思います。この曲以外だと、「Venus」(オリジナルはショッキング・ブルー、カバーはバナナラマ)とか、「Lean On Me」(オリジナルはビル・ウィザース、カバーはクラブ・ヌーボー)あたりしか思いつかない。どちらもオリジナルから10年以上経ってからのカバーです。素晴らしいですね。
ところが、「The Loco-Motion」が特別なのはここからです。グランド・ファンクのヒットから更に14年、1988年にこの曲がブレイクします。今回はカイリー・ミノーグのヴァージョンが大ヒット。後に数多くのヒットを出す彼女のこれがデビュー曲であり、最大のヒットとなります。彼女の母国オーストラリアを含め10ヵ国近くで1位を獲得しましたが、残念ながらアメリカでは最高位3位に終わりました。こちらは「Venus」のカバーを1位にしたイギリスのプロデューサーチーム、ストック・エイトケン・ウォーターマンのユーロビートアレンジでした。1988年はそろそろ彼らのサウンドも飽きられて来た頃でしたし、カイリー・ミノーグも新人、もう一息が難しかったのでしょう。でも、実を言うと、私はこのヴァージョンが一番好きです。オリジナルはちょっと古過ぎるし、グランド・ファンクは面白いけど、外し技ですから、やはり、カイリー・ミノーグ盤推します。
最高位3位を残念ながらと言ってしまいましたが、3度のチャートインですから、それだけで充分凄いです。
どうでしょう?どなたか4度目狙いませんかね。ヒップホップ系で取り上げるとか無理かな?
それでは、また。
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「あやかし」
「死ぬまで生きてくんです」