ムー大陸です
前回に引き続きオリジナルとカバーの話です。
私はオリジナルをリスペクトする主義です。そうは言ってもオリジナルを超えるカバーは存在するもので、特に最初に聴いた時からオリジナルと思い込み、後でカバーと知るようなもの。そうやって自分が最初に気に入ったヴァージョンが自分にとってのオリジナルになり、それこそが私の最高のカバーと書きました。そうしたカバーを引き続き紹介します。
「Betty Davis Eyes(ベティ・デイヴィスの瞳)」
前回に続いて3曲連続して1981年のヒット曲。そしてこれは年間1位の大ヒット。キム・カーンズを一躍スターダムへ押し上げた名曲です。何とこれがカバー。オリジナルはジャッキー・デシャノン。1975年のアルバムに収録です。ジャッキー・デシャノンは作曲家としてザ・サーチャーズの「Needles And Pins」などいくつかのヒットを持っていて、もちろん自身も歌手。ですから、彼女が讃えられるべきですが、オリジナルのヴァージョンはオールドロックとカントリーの中間にようなノリで、あまり好きじゃないです。絶対キム・カーンズ盤で!
ジャッキー・デシャノン盤
「Girls Just Want To Have Fun」
シンディ・ローパーの大ヒット。1983年です。このシンディのために書かれたようなこの曲もカバー。とは言え、彼女用に歌詞は書き換えられたらしいです。これをカバーとは聴いただけでは見抜けませんね。それもロバート・ハザードという男性の作家が書いてる。どちらかと言うと、隠すとまでは言わないが、シンディ・ローパー側は積極的には情報を流さないかも知れません。オリジナルは話の種に聴いておけばいいでしょう。この曲は完全にシンディ・ローパーのものです。
ロバート・ハザード盤
「I Love Rock'N'Roll」
これは1982年、ジョーン・ジェット&ザ・ブラックハーツのNo.1ヒットです。これはジ・アローズというバンドの1975年の作品。これは結構オリジナルに忠実なカバーでしょう。ただ、迫力はカバーの方が段違いにありますね。日本人のアーティストも何人かカバーしてますから、一聴してみるのもいいでしょう。しかし、やはり、ジョーン・ジェット盤が最高です。
ジョーン・ジェット&ザ・ブラックハーツ盤
ジ・アローズ盤
「Sea Of Love」
今まで挙げた曲は、実はカバーの方が大ヒット、オリジナルはヒットしてないものばかり。それならカバーの方がいいのは当然かも知れません。しかし、これはオリジナルの方が売れた、フィル・フィリップス、1959年の大ヒット全米2位。そして、私が愛するカバーは1984年ザ・ハニードリッパーズのもの。ザ・ハニードリッパーズはレッド・ツェッペリンのロバート・プラントが趣味的に結成したバンドです。ミュージック・ビデオではあのプラントが女の子に水をかけられるというおふざけ振りです、見て下さい。こちらは全米3位でした。この曲は最初からカバーと知ってました。色んなアーティストがカバーしてきた名曲なんですが、オリジナルは如何せん古く、カバーはどれも今一つと思ってたので、このヴァージョンがお気に入りになりました。
ザ・ハニードリッパーズ盤
フィル・フィリップス盤
「David Watts」
これはヒット云々と言うよりは、ロック史に残る名曲。モッズ達のバイブルです。言わずと知れたザ・キンクスの1967年の作品です。これ大好きです。これをザ・ジャムが1978年にカバー。どっちも好きですが、若干カバーの方のスピード感を支持します。それにはご批判もあるでしょう。また、カバーしているザ・ジャム自身ザ・キンクスをリスペクトしてるのは間違いないでしょう。でも、イントロの疾走感に一票、何よりこの曲はザ・ジャム盤を先に聴いたのが今尚影響していますね。お許し下さい。
ザ・キンクス盤
オリジナルへのリスペクトは忘れません。
でも、オリジナルを超えるカバーは確かにあります。オリジナルで楽しんで、カバーで楽しむ。名曲は素晴らしい。
それでは、また。
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新曲公開しました!是非聴いて下さい。
「死ぬまで生きてくんです」
「楽しんだモン勝ち!」