ムー大陸の音楽探検

ボカロP・ムー大陸が紹介する音楽のアレやコレや

名曲たちの成績表⑥〜「I ‘ve Never Been To Me(愛はかげろうのように)」

ムー大陸です

 

過去の名曲のチャートアクションを振り返りながら曲を楽しむ名曲たちの成績表です。

今回は、

 

「I 've Never Been To Me(愛はかげろうのように)」

 

です。

 

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まず、これは本当に名曲なんでしょうか?

自分で選んでおいて何を言っているのかと思うでしょう。もちろん、世界的に大ヒットしましたし、本当に多くのカバーが残されています。日本でも何人もの歌手が歌いましたし、それなりにヒットもしました。歌詞も中々シビアで、メロディはこの上なく綺麗。言うこと無しです。ただ、甘い、甘過ぎる。虫歯になりそうです。また邦題も酷い。内容と今一つ二つリンクしてないのでは。そんなわけで、私にとってはそれほどではないんですが、名曲と呼ばれるまでの経緯が面白いので、取り上げました。

 

まず、この曲1976年が初出です。ランディ・クロフォードが歌いました。アメリカではこの曲も含めて、メジャーヒットは無く、ジャズシンガーの位置付けでしょうか。彼女の「Almaz(スウィートラブ)」という歌が日本のテレビドラマで使われて、日本では少し売れた人です。

1977年、後に大ヒットとなるシャーリーンのヴァージョンがリリースされます。彼女は白人女性シンガーですが、モータウンと契約したんです。多分、初じゃないですかね。ところが、これが全く売れません。ヒットチャート最高位97位でした。そもそもこの曲、第3弾シングルですから、そんな期待出来ません。つまり、シャーリーン本人的にも自信作じゃなかったってことでしょうか。それともカバーだったから、後回しにしたのか?いずれにせよ、話題にもならずに消えていきました。

普通ならそれっきりですが、同年に大御所ナンシー・ウィルソンがカバー、こちらも最高位47位と振いませんでした。その後も結構色んな歌手がカバーしてますから、多くのシンガーや音楽関係者はこれを良い作品だと考えていたのでしょう。やはり、名曲は違います。

ただ、それらはどれもヒットには至らず、思わぬところから火が着きます。1982年アメリカフロリダのラジオ局が盛んにシャーリーン盤を流したことから、遂にヒットに結びつきました。ビルボードでは最終的には3位が最高位でした。そこから世界的にヒットとなり、オーストラリアでは6週連続1位を記録してます。日本でも椎名恵がカバーして、ドラマの主題歌になったと思います。

という訳で、遂に名曲の座を手に入れました。一度は消えてしまった曲ですが、何故かカバーしたり、拾い上げたりする人がいるんです。気になる曲なんでしょう。その理由は素直な美しいメロディもさることながら、歌詞によるところが大きいかも知れません。老女が若い女性に自分語りをする内容です。タイトルのI 've Never Been To Meは直訳すると、自分へ行ったことがない、です。つまり、自分自身が見つからないということ。色んな無茶もやった、様々な経験をし、あちこち行ったけど、自分には辿り着けなかった。若い女性に向け気をつけなさいと言っているんです。美しいメロディだけに普通にラブソングする事も出来たと思いますが、そうしなかった。それによって歌に風格が出たのだと思います。ただ、この歌詞も私にはちょっと説教臭いかな。

それでは、また。

 

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「楽しんだモン勝ち!」

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