ムー大陸です
先日プロレスラーのテリー・ファンクさんが亡くなったとのニュースが入りました。
ああ悲しい。私大ファンでした。
私プロレス大好きでして、昔のプロレスのDVDとか結構持ってます。YouTubeの動画もよく見ます。日本のプロレス、馬場・猪木が各々全日本と新日本で活躍していた頃、70年代後半から80年代前半です。テリー・ファンクは馬場の全日本の外国人レスラーのエースでした。とにかく人気でした。テキサスのカウボーイレスラーで、テキサスブロンコと呼ばれていました。
通常、プロレスは地元レスラーが善玉です。よそ者はヒール。テリーもテキサス以外では徹底した悪役で、それも評判が良かったと聞きます。しかし、日本のプロレスは、勿論日本人レスラーは基本善玉ですが、そこまで単純な善悪でもありません。それは力道山の頃までです。
テリーは兄ドリー・ファンク・ジュニアとタッグ、ザ・ファンクスを組み、馬場・猪木ペアを破った実力派、その後、アブドラ・ザ・ブッチャーやザ・シークとの試合で、フォークを使った凶器攻撃を怒りの鉄拳で跳ね返して、人気は決定的となり、日本では完全にベビーフェイス、日本人レスラーとタッグを組むこともありました。
ヨーロッパのレスラーは技巧派、メキシコは空中殺法を使うマスクマン、アメリカはキャラがハッキリした派手なレスラーが多かったです。その中でもテキサスのカウボーイってのは欠かせないキャラでした。テリーはやんちゃで、兄のドリーは冷静沈着と役割も明確でした。かの「キン肉マン」のテリーマンのモデルですよ、もちろん。
さて、ロックファンはプロレスファンなんです。と、私は思い込んでるとこがありまして。プロレスファンがロックファンかは分かりませんが。ただ、ロックとプロレスは意外と縁があるんです。
それは入場のテーマ曲です。
はい、選手がリングに上がる時に会場に流れる音楽ですね。今でこそ有名選手にはオリジナルテーマが作られることも珍しくありませんが、馬場・猪木の頃は殆どが既成の曲を使用していました。それが結構、ロックファンの心をくすぐるセレクションなんですよね。
メキシコの人気者、仮面貴族ミル・マスカラスのテーマはジグソーというバンドの「Sky High」。全米3位まで上がったヒット曲です。空中殺法を使うレスラーということで、スカイハイなんです。悪役でも愛された黒い呪術師アブドーラ・ザ・ブッチャーのテーマはピンク・フロイドの「One Of These Days(吹けよ風、呼べよ嵐)」でした。野獣ブルーザー・ブロディはツェッペリンの「Immigrant Song(移民の歌)」使ってた。意外とロックなんです。
そんな中で、テリー・ファンク、ザ・ファンクスのテーマはと言うと、「スピニング・トー・ホールド」という曲です。タイトルはザ・ファンクスの得意技、伝家の宝刀の名前から取ってます。
実はこれが大変な名曲でして、作ったのは日本のロックギタリストの草分け竹田和夫です。演奏は当然彼が率いるクリエイションです。これは本人談によれば、依頼されて作ったのではなく、スピニングトーホルドというプロレス技の名前を付けた曲を書いたら、後にテーマにしてくれたという経緯らしいです。いずれにせよインストロックとして日本ロック史に残る名曲中の名曲です。
「スピニング・トー・ホールド」 クリエイション
当時の日本の芸能界にはロックギタリストを売るノウハウなんてありませんでした。まぁ、今も無いかな。なので、高崎晃は「赤頭巾ちゃん御用心」を弾かなきゃならかったし、Charは「気絶するほど悩ましい」を歌うことになるんです。歌謡曲やアイドルを売るフレームに当てはめるしか無かった。だから、アイドル売りが難しいロックバンドはプロレスのテーマ曲のような、ちょっと外れたところでやってるしかなかった。でも、本物は残るんです。下世話な褒め方で申し訳ないが、70年代としては信じられないほど洋楽っぽい。これは、確かB'zの松本孝弘もカバーしてたと思います。
当時はそんな曲が作られるほど、ザ・ファンクスは人気だったんです。プロレスへの貢献は言うに及ばず、日本のロックにとっても恩人です。ご冥福を祈ります。
それでは、また。
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