ムー大陸です
私のお気に入りのアニソンをオススメするアニソン魂のコーナーです。
前回、最も偉大なアニソンとして「ゲゲゲの鬼太郎」のOPテーマについてお話ししました。
今回はその流れで、EDテーマについて語ります。
「ゲゲゲの鬼太郎」のOPテーマが偉大なのは過去6回のアニメ化において一度もその地位を譲らなかったことが理由の一つであると前回書きました。一方で、EDテーマは趣が異なります。1回目、2回目のアニメ化は本編、続編の関係ですから、OP、ED共に変更がありませんでした。それが「カランコロンの歌」です。
「カランコロンの歌」加藤みどり
これがまた名曲で、ちょっとした不気味さもあり、それでいて親しみ易さも兼ね備えているという絶妙なバランス。OPの派手さと対照的な抑えた感じも正にEDテーマといった風情で、お手本のような作品です。
10年の時を経て3回目のアニメ化に際して、制作陣はEDテーマに関しては変更の決断をしました。EDも固定というのも考えられますが、OPに不動の主題歌、EDを変えて色を着けていくという選択は良かったと思います。3回目のアニメ化時のEDテーマは「お化けがイクゾー」です。
「おばけがイクゾー」吉幾三
OPテーマを歌った吉幾三氏が歌っているので、イクゾーなんです。ちょっと歌手に寄り過ぎたタイトルですが、中々の出来です。「カランコロンの歌」はEDテーマのお手本のようと上述しましたが、あの歌が醸し出す雰囲気を踏襲した形になっています。そして、この後もその路線でEDテーマは作られていきます。
第4シリーズではOP同様憂歌団がEDを歌いました。この時は第3シリーズの反動で、OPは原点回帰で暗めに舵を切りました。EDも「カランコロンの歌」を採用。
「カランコロンの歌」憂歌団
憂歌団のバージョンは素晴らしいです。
しかし、このシリーズではEDテーマを途中から変えるという史上初の試みを行い、後に定着していきます。変更後も憂歌団の歌で「イヤンなっちゃう節」と言います。
「イヤンなっちゃう節」憂歌団
これが素晴らしい歌詞で、またEDの不気味でちょっと親しみ易いという「カランコロンの歌」からの伝統を受け継いだ名曲に仕上がっており、私の大好きな一曲です。
第5シリーズでは途中でのEDテーマ変更が加速し、OPテーマを歌った歌手とは無縁なアーティスト達が担当するようになりました。OPテーマを歌った泉谷しげる氏はEDは歌っていません。そして、EDテーマはクール毎に変わり、このシリーズではトータル6曲に及びました。タイトルを並べると、「ウラメシ夜」「妖怪横丁ゲゲゲ節」「カクメイノウタ〜Diggin'〜」「夏の魔物」「スターフルーツ」「三日月と北風」です。
ご想像がつくと思いますが、この辺りから、「カランコロンの歌」の世界は受け継がれないようになります。最初の「ウラメシ夜」は見事に受け継いでいたと私は思いますし、「妖怪横丁ゲゲゲ節」はコミカルに寄りましたが、キャラクターソングと考えて、これもアリと思います。ただ、その後のEDテーマは、タイアップ色が強くなった印象です。もちろん「ゲゲゲの鬼太郎」の世界観を全く無視した歌は採用されませんが、あくまで妖怪、霊、お化けといったキーワードと結びついているだけで鬼太郎と深くフィットしているとは思えませんでした。
「ウラメシ夜」長井秀和
「妖怪横丁ゲゲゲ節」スワベジュンイチ
第6シーズンになってもその傾向は変わらず。このシリーズでもEDテーマはトータル8曲に及びました。また、タイトルだけ並べます。「鏡の中から」「Get A Note」「見えんけれども おるんだよ」「No.999」「RONDO」「うしみつジャンボリー」「あるわけないのその奥に」「A.M.D.K.J」です。ここまで来ると、どこでどう鬼太郎なのかよく分からないのも正直ありました。一応、書き下ろしてるんですけど、タイアップにはありがちですが、固有名詞や作品独自の設定等のキーワードは使われず、広く一般的なホラーや怪談にまつわるボキャでお茶を濁すものも少なくありません。
その第6シーズンのEDテーマの中で私のオススメなのは「Get A Note」です。
「Get A Note」レキシ
この曲の構成は全く過去のEDテーマの伝統に則ってはいませんが、歌詞は実に作品に対するリスペクトに溢れています。歌詞の中には「カランコロン🎵」も出て来ます。タイトルもローマ字読みで「ゲタノオト」。英語として読めば、「音符を得る」という意味です。いいタイトルです。今風のEDテーマのあり方を示していると感じました。その他では、憂歌団以来、OPとEDテーマの歌い手が一緒になった氷川きよし氏の「見えんけれども おるんだよ」は伝統に則った一作でしょう。
「見えんけれども おるんだよ」氷川きよし
鬼太郎のEDテーマは数多く、必ずしも全てが名曲ではありませんし、中にはただのタイアップ、アニソンと呼びたくないものまであり、玉石混交と言えます。その中でオススメを選ぶとしたら、
「カランコロンの歌」、これは当然です。オリジナルの加藤みどり氏のバージョンで聴きましょう。憂歌団の「イヤンなっちゃう節」、意外かも知れませんが、歌詞が絶妙にいいです。そして、レキシ氏の「Get A Note」です。
それでは、また。
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新曲公開中です!是非聴いて下さい♪
「春に死のう」
「混沌(カオス)」