ムー大陸の音楽探検

ボカロP・ムー大陸が紹介する音楽のアレやコレや

洋楽至上主義②~「Arthur`s Theme」

ムー大陸です。

 

私のオススメの洋楽を紹介する「洋楽至上主義」の第2回です。

今回の楽曲は「Arthur`s Theme」です。

 

このタイトル、直訳すると「アーサーのテーマ」です。

これは映画「ミスター・アーサー」の主題歌だったので、そういうタイトルなんです。邦題は「ニューヨーク・シティ・セレナーデ」でした。これは希代のメロディメーカー、バート・バカラックも共同作曲に名を連ねる非常に美しい曲で、歌唱がこれまた美声のクリストファー・クロス(日本人で言うなら小田和正氏の声に近く、キーはちょっと高い感じ)です。なので、「ニューヨーク・シティ・セレナーデ」っていう邦題は秀逸、原題は味気ないよね、なんて思ってました、以前は。でも、それ、誤解でした。これは、やはり、「アーサーのテーマ」でなきゃダメなんです。

 

誤解したのは、そもそも映画を見ていなかったからです。

言い訳すると、ずっと映画見ようとしてたんですけど、これ、DVD出てないんですよ。

で、先日アマゾンプライムでようやく見ることが出来ました、有料でしたが。

見て気づきました、私歌詞の意味を誤解していたことに。

 

「ミスター・アーサー」という映画をざっくり説明します。

アーサー・バックはニューヨークの大金持ちの御曹司。毎日のように遊び回ってます。ある日、彼は父親から言われるんです、「政略結婚をしろ、断ったら、財産はお前に譲らない」。そんな折、彼はニューヨークの街で素敵な女性に出会い、惹かれるんです。さて、彼はどうする?というお話ですね。

 

そこで、この歌の歌詞、サビの部分です。

When You Get Caught Between The Moon And New York City

はい、ここです。Get Caught、CaughtはCatchの過去分詞ですから、捕まえられたということですね。つまり、「君は月とニューヨークの間に捕まえられた」という意味です。私はこれをずっと、君はニューヨークの月に魅了された、と解釈していました。

全然違いますね、これは映画における、彼の選択肢を示している。月は街で出会った彼女、ニューヨークは政略結婚の相手、もっと言えば、月は夢、ニューヨークは現実。つまり、「君は夢と現実の間に捕まってしまったんだ」ということになる。それに続く歌詞でI Know It`s Crazy ,But It`s True(馬鹿げてると思うだろ、でも、本当なんだ)と来る。そして、もう一度、条件を付けてIf You Get Caught Between The Moon And New York City(もし君が夢と現実の間に捕まってしまったなら)、と繰り返し、The Best That You Can Do Is Fall in Love(君に出来る最高のことは恋に落ちることさ)となります。

 

どうですか。この歌詞において、Youはアーサーです。では、誰がアーサーに向かって話しかけているのか。天の声か、あるいはアーサー自身の心の声なのか。そこははっきりしませんが、友人のような立場から彼にアドバイスをする。「彼女と政略結婚の間で困っているなら、最高の方法を教えてあげるよ、それは恋に落ちることさ」実に明快で映画的な、いや、ハリウッド的な答えです。だからでしょうか、これは1981年のアカデミー主題歌賞に輝いています。曲。声だけでも名作ですが、これが分かって、益々この歌が好きになりました。

 

となると、やはり、「ニューヨーク・シティ・セレナーデ」はまずいでしょう?だって、ニューヨークは現実、政略結婚側ですから。やはり、タイトルは「Arthur`s Theme」ということで。

 

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それでは、また。

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