ムー大陸です。
今日はビルボードのヒットチャートについてお話します。
今売れている曲、アーティストを知りたい時、ヒットチャートを見ますね。
世界最大の音楽マーケット、アメリカで売れている曲を知りたいと思ったら、
やはり、ビルボードHOT100が代表的なチャートということになります。
ただ、ビルボード側から見れば、彼らは今売れている曲を正確に表すために、どうしたらいいかを常に考えています。つまり、どんな要素を、どんな割合で組み合わせれば、本当に一番売れている曲、聴かれている曲を算出することが出来るのかということを検討し続けているわけです。現在、音楽の聴き方は多様化しています。昔のようにCDを買う場合もあるでしょう。好きなアーティストならそうするかも知れません。ラジオで聴くもいまだにあり。サブスクで購入、月額サービスでDL、ストリーミングだけ、パターンは色々。あるいはYouTubeで動画を見るなんてのもあり。それらの組み合わせに頭を悩ませ試行錯誤を繰り返して来たのが、ビルボードの歴史です。
つまり、実はそのルールに明確な基準はなく、いつでも必ず一番売れている曲をヒットチャートのトップに置いてきたかはかなり疑わしいのです。その上、ルールは時代時代で大きく変化するので、その記録(例えば、何週間1位にとどまったかなど)は一概に比較することは難しい、というか意味がないとも思えます。
その中で、最も痛切に感じるのは最近のビルボードHOT100、TOP40にチャートインしている曲のランクイン期間が異常に長いということです。ヒット曲の中には1年以上TOP40にランクインしている曲もありますね。最近だとGlass Animalsの「Heat Waves」です。あれは100週近くチャートインしていたのではないか。記録を辿ると、例えば、70年代には30週以上TOP40にいる曲なんて珍しかった。50年経ってヒット曲の寿命が倍に延びたってことなのか。それともヒット曲が少なくなって、活気がなくなったのか。そういう面もあるでしょう。
しかし、それはチャートの問題だと思うのです
例えば、ストリーミングを例にとりましょう。
私はApple Musicを利用してます。当然、DLせず、ストリーミングでだけ聴く場合もあります。もちろん、CDも何も購入してません。
昔は違った。レコード、CDを購入。ここまでがヒットチャートのカバーする範囲です。購入したレコードを擦り切れるまで聴いたかどうかは、チャートでは計れませんでした。ところが、今は初めから購入せず、ストリーミングで何回も聴く、あるいYoutubeで聴く、これがチャートに反映するのです。昔で言うところの、レコードを買ってから何回聴いたかまでチャートに乗ってくるということですね。ですから、当然ながら、現在の方がチャートインの期間が長くなります。最近は10週以上1位が続くこともさほど珍しくありません。またまた、記録を辿れば、80年以前は数えるほどでした、エルヴィスとデビーブーンの2組だと思います。
この違いは決定的だと思います。つまり、同じビルボードでも同じヒットチャートとは言えません。そもそも数えてるとこが違うのですから。昔と今とどちらが正しいのでしょう。いずれにせよ、違うものなのは確かだし、ヒットチャートとはそれほど信頼出来るものもないということであります。
まぁ、私は今でもヒットチャート毎週チェックしてるんですけど、あまり動きもありませんし、一方で、有力アーティストがアルバム出すと、何曲もチャートインしてくるし、翌週には何曲も消える。クリスマスにはクリスマスソングが大挙してチャートイン。これらは全て今までに変更してきたルールの結果です。
私は今のヒットチャートがおかしいと思います。
個別にお金を払っていない部分までチャートに含めるのは基準として採用しない方がいいと思います。YouTubeの再生回数なんて人海戦術で不正が出来そうですし。何らかの形で購入するまでをチャートで表す方に統一してほしい。そして、シングルカットを前提とし、リバイバルヒットの場合、本当にブームが来ていることがあるので、可としていいが、クリスマスソングのような季節性は排除していいと思いますね。というか、多分、クリスマスソングはストリーミング再生だと思いますけど。
なので、残念なことですが、昨今のビルボードチャートはあまり信用出来ません。
また、1位になったとしても、それがどれほどのヒット曲なのか掴めません。本当に誰もが聴いたことある曲なんでしょうか。
そろそろ、もうチェックしなくてもいいかなと近頃思ってます。
それでは、また。