ムー大陸です
前回に引き続き調子に乗って、
今回はボブ・ディランは歌が上手いのか？です。
え〜、すみません、前回も言いましたが、私はボブ ・ディランが歌が下手だと言いたい訳ではありません。あくまでも私がボブ・ディランの歌の上手さを理解するのに時間がかかったということで、私側の問題と考えて頂けると幸いです。
とは言え、ボブ・ディランの歌はミック・ジャガーとは違うと思っています。2008年のローリングストーン誌の選ぶベストシンガー100では第7位、ミック・ジャガーより上です。しかしながら、彼の評価は純粋に歌の上手さによるものではないのです。彼のソングライティング能力、とりわけ、ノーベル文学賞にまで届いた彼の作詞面の能力まで含めた総合力の賜でしょう。もちろん、彼の詞、私大好きですよ。あれほど執拗に韻を踏みながら、高度に意味が通るのは天才的と言わざるを得ません。
だからこそですが、彼はレイ・チャールズやスティーヴィー・ワンダーとは違う、誤解を恐れず言うと、彼は下手でもいいんです。そう言うシンガーじゃないんです。
皆さん、あの有名なチャリティソング「We Are The World」のメイキングを見たことがありますか？あのメイキングでボブ・ディランが上手く歌えないと苦労しているシーンがあります。
彼は自分で作ってこそのシンガーで、他人が作った「We Are The World」を器用に歌いこなせる訳じゃないのです。上手く歌えないボブ・ディランにスティーヴィー・ワンダーが「いつもの君らしく歌えばいいんだよ」とか言って、ボブ・ディランの物真似までして彼にアドバイスしてました。普通なら、これ「バカにしてんのか」ってなってもおかしくない。でも、スティーヴィーも含め皆んな知ってるんですよ、ボブ・ディランはそんなシンガーじゃない、そんなことで傷つくような偉大さじゃないと。
と言うことで、ボブ・ディランは彼の歌を彼の歌い方で歌った時に魅力を発する、とても限定的な上手さを持ったシンガーです。ちょっと演奏より遅く歌い始め、早く歌い終わる。必ずしも、しっかり音を捉える訳でもありません。声も美声ではないし。でも、素晴らしいんですよね。なので、上手いのか？と問われたら、上手いとは言わないが、それを超えていると答えましょう。
以前、あのボブ・ディランの独特の歌い回し、歌詞の詰め込み方を真似して日本語で曲を書いてみようとやってみたことがあります。そうしたら、初期の吉田拓郎氏になりましたよ。なるほどと思いました。
それでは、また。
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新曲です。是非聴いて下さい。
