ムー大陸です
本日はタイトル通り、
サントリーウィスキーCM
についてです。
もちろん、お酒の話でもCM自体の話でもなく、このブログらしくその音楽について語りたいと思います。
かつて広告と言えばサントリー、そんな風に言われていました。特に1970年代中頃から80年代後半位までが黄金期と勝手に思っています。何のCMか分からないくらいの、時には感動的な、時にはシュールな、時には恐ろしく感じるようなものまで様々な映像作品がありました。それらの名作CMには音楽が密接に絡んでいました。今回はそれらを紹介していきます。サントリーウィスキーのCMは商品毎に色合いと言うか方向性があるので、商品毎に見ていきます。
①サントリーオールド
オールドのCMは、何と言ってもあの有名なスキャット「夜が来る」を使うのが特徴です。
「夜が来る」
この哀愁を帯びたメロディに乗って色んな場面が登場します。一番のオススメはリー・ヴァン・クリーフのインタビューバージョンですかね。彼の出演した「続・夕陽のガンマン」好きです。音楽もいいし。このCMでもかっこいいんだな、彼が。その他で言うと、「顔」のシリーズもいいです。
「顔」シリーズ
90年代以降はこの曲に乗ってドラマが展開するようになりました。それも悪くないですが、やはり、基本は70年代の路線です。作曲は小林亜星氏です。CM音楽で彼の右に出る者はいません。歌謡曲では「北の宿から」でレコ大、アニソンなら「ボルテスV」など多数、そして、CMソングの世界ではキングです。偉大な音楽家です。スキャットはサイラス・モズレーという人です。
②サントリーローヤル
ローヤルのCMは映画と呼びたくなる作品です。何故そうなるのか?ウィスキーと全く関係ないです。詩人ランボーについて語ったり、ガウディの建築を映したり。およそ酒を売ろうって姿勢が見られません。どうしてこれがOKだったんでしょう。いや、大好きですけど、こういうの。音楽はどちらもマーク・ゴールデンバーグ氏の作品。「Queen Of Sword(剣と女王)」、「ORPHEUS,NO」の2曲。何とも不思議な、一種不気味な出来上がりです。
ランボー編
ガウディ編
マーク・ゴールデンバーグ「Queen Of Swords(剣と女王)」
マーク・ゴールデンバーグ「ORPHEUS,NO」
③サントリーホワイト
ホワイトのCMは洋楽志向です。サミー・デイヴィスJr.、ベーシストのロン・カーター、そして、ご存じの方も多いでしょう、サザンオールスターズの「いとしのエリー」をカバーしたレイ・チャールズなど名作揃いです。何と言ってもオススメは「Ellie My Love」と言いたいところですが、ここはサミー・デイヴィスJr.のパフォーマンスですね。「コンコンチコン🎵ウ〜ン、サントリー」は素敵過ぎます。いや、真のエンターテイナーの実力でしょう。圧巻のパフォーマンスなんですけど、そう言うには無理がある力の抜け具合がたまりません。
1973年版
1974年版
もちろん、「Ellie My Love」も好きですよ。「いとしのエリー」より好き。まぁ、それは言わない約束ですね。CMの中で桑田佳祐氏も言っています、「ずっと好きでした」、そう言う事です。
いとしのホワイト版
④その他
サントリーゴールドのCMです。作家野坂昭如氏の「ソ・ソ・ソクラテス」は絶品ですね。彼の歌は上手い訳ではないのですが、よく分からない魅力があります。彼の代表曲「マリリン・モンロー・ノー・リターン」を書いた音楽的ブレインの作曲家・桜井順氏の作品です。
ソ・ソ・ソクラテス版
もう一つ紹介します。これはトリスのCMです。子犬が京都の街を駆ける。まぁ、これだけなんですけど、素晴らしい。今回紹介した中でも映像作品として考えたら、個人的には最も評価が高いです。音楽はビリー・バンバンの菅原進氏が歌う「琥珀色の日々」です。これもスキャットから入ります。サントリーはスキャット好きですね。
「雨と子犬」
菅原進「琥珀色の日々」
サントリーの黄金期のCMはどれもいいです。この他にも素晴らしいものがたくさんあります。皆さんYouTube等で探してみて下さい。
ただ、実は私は甘党で、酒はあまり飲みません。もちろん、飲めますが、美味しいと思った事は一度もありません。なので、CMを観ても飲みたくならないし、買おうと思いません。サントリーさん、すみません。代わりに音楽が聴きたくなるんです。
それでは、また。
新曲公開中です!是非聴いて下さい♪
「NSA」
「下剋上」
「春に死のう」