ムー大陸です
前回、前々回と2回に渡ってNHK大河ドラマのテーマ曲について書きました。
私のオススメのテーマ曲も挙げました。最初にお断りしたように、古い作品に偏ってしまいました。なので、オススメの選に漏れたものを準オススメとしてザックリとジャンル毎に触れていこうと思います。
①戦国モノ
戦国モノは全63作の内21作。丁度3分の1です。オススメに挙げなかった戦国モノなら、
「風林火山」が良いです。千住明氏の音楽も中々です。宿敵長尾家の描き方は「武田信玄」よりずっと丁寧です。GACKT氏の長尾景虎最高でした。
「毛利元就」は中国地方の戦いの描写が貴重です。が、元就はもっと恐ろしいでしょう。音楽は渡辺俊之氏。
「軍師官兵衛」硬派な作りでした。でも、秀吉は竹中直人氏の再登場でない方が良かった。音楽は菅野祐悟氏。
「真田丸」は人気投票ではトップクラスでしょう。三谷幸喜氏の作品はどれもドラマとしては面白いですが、歴史モノとしては微妙。NHK大型時代劇の「真田太平記」の方が好きです。音楽は服部隆之氏です。
「麒麟が来る」の本能寺の変は面白かった。謀反の理由は私は実質勅命と解釈しました。正親町帝の「信長はどうか?」は良かった。謀反後の描写が欲しかった。音楽はジョン・グラム氏です。
「国取り物語」
「国主になってみたいものだ」は名台詞。ただ総集編のみ視聴可能です。音楽は林光氏。
「独眼竜政宗」
最高視聴率を誇る作品。東北ローカルの戦いの前半部分は面白いです。伊達が天下に届かなくなるに連れて尻つぼみ。音楽は池辺晋一郎氏。
その他数多くの戦国モノがあります。「おんな城主 直虎」、大河主人公の器じゃありません。「江〜姫たちの戦国〜」、政略結婚に愛を絡ませるのキツイです。「天地人」、越後国内の御館の乱までは面白いです。「功名が辻」は1年間かけてやるほどの話じゃないです。「徳川家康」「信長」「秀吉」は三英傑の話なので、盛り上がりそうなんですけど、どうも当たり前過ぎます。主役にするとキャラが立たなくなるんでしょうか。昨年の「どうする家康」は逆にあり得ない解釈が強過ぎでした。「利家とまつ」はドラマとしては面白いですが、まつがどこへでも現れ過ぎです。「おんな太閤記」も同様に秀吉ではなく妻ねねが目立ち過ぎです。なので、ここら辺は優先順位は低いです。歴史事件の何故に説得力ある自らの理由付けを明確に示すものが見たいです。それをおぼろげにして、視聴者に委ねるものは正直見なくていいです。
②幕末モノ
幕末から明治を描いた作品は16作。このジャンルの準オススメは、
「翔ぶが如く」
大久保利通は偉大な人物。ちゃんと描かれていて嬉しい。維新後の西郷大久保の対決が見事。前半部分はイマイチ。音楽は一柳慧氏。
「青天を衝け」
近代日本経済モノ好きです。幕末までが長過ぎ。もっと明治以降の経済面に重点を置いて欲しかった。住友の廣瀬宰平や安田善次郎なども出たら良かった。音楽は佐藤直紀氏。
「新選組!」
三谷幸喜氏最初の大河です。沖田総司が誰よりも強い設定になっている新選組が好きです。そのこだわりが感じられて嬉しかった。音楽は服部隆之氏。
「春の波濤」
マダム貞奴と川上音次郎の話。音楽の歴史としても興味深い。音楽は佐藤勝氏。
その他「篤姫」は人気なようですが、徳川家定の描写などあまり支持しません。人物像も私のイメージと合いませんでした。「龍馬伝」の龍馬は商売の夢があまり見えませんでした。政治的な運動家、海援隊もカンパニーと言うより政治結社に見えて受け入れ難いです。「西郷どん」はどうも全体的にライトな感じです。西郷隆盛が見たければ「翔ぶが如く」を見ましょう。「徳川慶喜」は意外と面白いと思いますが、分かりにくく地味です。「八重の桜」「花燃ゆ」は大河の題材には相応しくないように思います。「竜馬がゆく」は残念ながら視聴出来ません。「勝海舟」は総集編のみ、総集編も2部になっていて短いので、評価難しいです。
③源平モノ
平安末期から鎌倉初期です。
「草燃える」
よく出来てます。ただ北条政子が主人公だと出番があまり無くなって来る。源頼朝も早く死んでしまうし。音楽は湯浅譲二氏。
「鎌倉殿の13人」
その点北条義時が主役だと話の軸がしっかりする。上記2作品を比べながら見るのも楽しい。政敵を全て倒し、上皇まで島流しにした男が、妻と友に毒を盛られ、姉にトドメを刺される因果応報はさすが三谷幸喜氏です。音楽はエバン・コール氏。
ただ、同じ事でも「草燃える」の描写が優れていると思う場面も少なくないです。
これ以外の作品ですが、「義経」は主人公が当たり前過ぎる人物像。仕方ないですけど、主役だから。俳優はみんな良かったのに。「平清盛」、保元・平治の乱あたりは良かった。源平の争いに主人公が何をしようとしたかが不充分だった。「新・平家物語」は総集編のみなので評価しにくいです。後回しでいいでしょう。
④江戸モノ
江戸時代です。徳川家モノか忠臣蔵が主です。
「葵 徳川三代」などは評判良いようですが、関が原、大阪の陣どれも司馬遼太郎氏の解釈と変わりません。独自色薄いです。俳優陣は素晴らしいです。忠臣蔵なら「峠の群像」が一番ですが、これなら民放の「忠臣蔵」ドラマの方が充実しています。「忠臣蔵」には一つの様式がありますので、歴史ドラマと言うより時代劇として見たいです。「元禄繚乱」も忠臣蔵モノだから同様です。「元禄太平記」も一応「忠臣蔵」モノの位置付け。但し、柳沢吉保視点が面白い。ですが、総集編のみ視聴可。「八代将軍吉宗」「春日局」は大河としては物足りない。年通してやる話とは思えません。「樅の木は残った」はストーリーは面白いです。これも総集編のみ、その上、保存状態は良くない。ちゃんと見てみたかったです。「武蔵 MUSASHI」はあまりいい出来とは思えません。音楽はエンニオ・モリコーネでした、もったいない。宮本武蔵の映像作品なら面白い映画やドラマが他にありますので、そちらを。全体的に江戸モノは後回しにしましょう。
⑤現代モノ
東京オリンピックを意識した企画でした。あまり評判は高くないようですが、悪くないです。特に水泳になった第2部好きです。フジヤマのトビウオ古橋廣之進を北島康介氏がやったのは泣けた。音楽は大友良英氏。
そうは言っても、大河は歴史ドラマがいい。「山河燃ゆ」は結構面白い。沢田研二氏が良かった。「いのち」は大河とは言い難い。これらは後回しで。
⑥その他の時代モノ
上記分類に属さない歴史ドラマです。
「炎立つ」
これは奥州藤原氏を5代に渡って描きます。最後は一部源平の時代とかぶりますが、始まりは平安です。そもそも奥州藤原氏を描いたドラマは少ない。よくぞ作った、素晴らしいです。DVDボックス持ってます。ただ、藤原基衡の時代がカットされているのが残念です。これがあれば、オススメにしたのですが。音楽は菅野由弘氏。
今年の「光る君へ」もここに属します。まだ途中なので、評価は避けます。その他ジャンルは「太平記」「風と雲と虹と」「花の乱」はオススメに入れました。定番以外の作品には寛容です、私は。「琉球の風」はようやくソフト化されました。面白いですが、「炎立つ」ほど完成度高くないです。「北条時宗」は狙いは良かったと思います。ただ、和泉元彌氏の演技に難ありと感じました。それに北条時宗はもっとぶっ飛んだ男ではないでしょうか。フビライ・ハンの使者を斬ってしまうんですから。
はい、勝手な事を言いました。関係者の方々すみません。ただ、大河ドラマへの愛は伝わったと思います。皆さんも是非見てみて下さい。
それでは、また。
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新曲公開中です!是非聴いて下さい♪
「下剋上」
「春に死のう」