ムー大陸です
私のお気に入りの歌謡曲を紹介するビバ!歌謡曲のコーナーです。今回のテーマは、
「若き獅子たち」
です。
これは西城秀樹氏のヒット曲です。
これまで、このブログでは郷ひろみ氏についてはデビューからの2年間の活動を4回に渡って紹介しました。また、野口五郎氏の曲「真夏の夜の夢」を取り上げました。
今回、ようやく新御三家最後の一人西城秀樹氏を取り上げます。ヒット曲は数多あり、取り上げたい曲はいくつもありますが、その輝かしいディスコグラフィの中で真っ先に取り上げたいのが「若き獅子たち」です。
アイドルの寿命は短い、旬の季節はほんの1、2年で目まぐるしく人気者は移り変わっていく、そんなイメージがありませんか?それは一面真実ですが、本当のトップアイドルは別です。トップアイドルは一時代、10年単位での移り変わりです。特に結婚・出産などの影響が少ない男性アイドルはその傾向が強いです。
野口五郎氏が1971年にデビュー、翌年郷ひろみ氏と西城秀樹氏がデビューします。彼らが完全にトップアイドルとして次世代に交代したのは、1980年から1983年にかけてでしょう。たのきんトリオ(田原俊彦、近藤真彦、野村義男) の登場したことによります。その間には多数の男性アイドルが登場しましたが、世代交代には至らず、その牙城を崩せず、逆に駆逐されてしまいアイドルとして大きく育つことが出来ませんでした。例えば、渋谷哲平、川崎麻世、太川陽介、竹本孝之、清水健太郎あたりかな。
また、たのきん登場後も彼らは人気者ではありましたから、消え去った訳ではありません。本当のトップアイドルは息が長いのです。
特に、野口氏のように音楽制作者やビジネスの顔を持たない郷氏と西城氏はアイドル性が強く、中性的な魅力の郷氏に対し、野生味溢れる男性的な西城氏という明確な色分けがありました。レコード売上枚数も二人はほぼ1200万枚前後で同じ位、70年代の歌謡曲を牽引したトップアイドルは正にこの二人で、野口氏は活躍度合い、アイドル度合いがやや薄く、むしろアイドル性では、先輩歌手の沢田研二氏を含めた三人の三つ巴と考えています。
さて、その西城氏にデビュー当時から「ワイルドな17歳」というキャッチフレーズを付けたスタッフは卓見でした。デビュー曲はまだ歌があまり上手くなくて、ワイルドとは言い難かったのに、そういう路線を想定してたのは素晴らしいです。デビュー5曲目位から野生味溢れる声と絶唱型と呼ばれた激しい歌唱スタイルが花咲き始めます。新御三家の中では一番出遅れた感じのあった西城氏は、2年目以降は逆転し、レコード大賞歌唱賞をいち早く受賞しました。
ただ、私は評価されたその絶唱路線、「ちぎれた愛」「傷だらけのローラ」などは、苦手なんですよ。さすがに臭いなぁ、聴いている方が恥ずかしいというか。個人的にはもう少しポップな楽曲、「激しい恋」「薔薇の鎖」「恋の暴走」あたりの方が馴染みやすいです。
むしろ、普通に歌っても声は二人といない素晴らしいもの、よく通るハスキーとでも言うのか、なので、あんなに泥臭く絶叫しなくてもいいのにと感じることも少なくありませんでした。
そんな中で絶妙なバランスを感じる楽曲が今日のテーマ「若き獅子たち」です。西城氏の伸びやかな声で、絶唱スタイルではなく雄大なスケール感を醸し出しています。これは郷氏にも野口氏にも歌えない西城ワールドじゃないでしょうか。三木たかし氏のメロディが美しい。サビからのマーチアレンジには疾走感があってカッコいいです。また、全体のオーケストラアレンジも歌の雄大さを際立たせてます。
歌詞の獅子というのはよく分かりません。まぁ、男の世界ってことだと思います。獅子たちと複数なのは何故?これから大人になっていく青年たちって解釈でしょうか。女性から愛に生きて欲しい、つまり、自分との小さな幸せに生きて欲しいと言われているんだけど、その男たちには何やら大きな夢があって、それを追いかけたい。だから、別れを告げるって歌です。考えようによっては暗い歌になるところですが、そこは全編前向きです。いずれ分かり合える日が来るだろうという感じで。全体的なストーリーはそんな風です。サビの「風よなぶるな、獅子の立て髪を」ってフレーズ、カッコいいんですよね。作詞は阿久悠氏です。野生的だから獅子だったんですかね、発想の最初はそんな単純なアプローチかも知れません。
西城秀樹氏の代表作っていうと、「YOUNG MAN(Y.M.C.A)」「傷だらけのローラ」?いや、先ず、この曲から聴いて欲しいです。70年代歌謡曲を代表する一曲だと思っています、名曲中の名曲です。楽しんで下さい。
それでは、また。
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「NSA」
「下剋上」
「春に死のう」