ムー大陸の音楽探検

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アニソン魂③〜「薔薇は美しく散る」

ムー大陸です

 

私のお気に入りのアニソンをオススメするアニソン魂です。今回のテーマは、

 

「薔薇は美しく散る」

 

です。

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これはアニメ「ベルサイユのばら」の主題歌です。結構色んな歌手がカバーしてるので、ある程度スタンダード化してるんじゃないでしょうか。

私はこのアニメ「ベルサイユのばら」が好きでね。全てのアニメの中でも恐らくベスト5に入る位好きですね。原作の漫画も持ってますし好きですけど、そこまでじゃない。要するにアニメ版だけが特に好きなんです。DVDボックスも持ってます。サントラは音楽集[完全版]を購入しました。

 

何がそんなにいいのか。それは演出です。演出は最初の13話が長浜忠夫氏。その後は出崎統氏になります。途中で変更になったのは、臭い演技を要求された出演者から苦情が出たためとも聞きます。では変更後は臭くないのか?まぁ、テイストが変わって落ち着いたところはあります。ただ、見て頂くとわかりますが、それでも臭いです。でも、それがいい。元々煌びやかな世界を描いてますし、愛憎劇でもある、また革命の動乱が舞台です。波瀾万丈な主人公の生き方を臭く演出した方がしっくり来る。絵は綺麗な東京ムービー新社、これもピッタリ。もう何度見たか分かりません。

 

さて、その主題歌が「薔薇は美しく散る」です。何と言っても、この曲はアレンジが素晴らしいんです。作曲、編曲は馬飼野康二氏です。歌謡界のヒットメイカー、西城秀樹作品などが有名です。ストリングスをふんだんに入れたクラシカルなアレンジは豪華で流麗です。チェンバロらしき音も聴こえます。近世ヨーロッパの雰囲気を醸し出してます。作品の世界観に合っています。それと相まってベースラインがまたカッコいいんです。激動の時代を駆け抜ける主人公オスカルをよく表現したアップテンポだが、どこか切ないメロが心に染みます。鈴木宏子氏の歌も儚げでよく合ってます。

アニメの劇伴自体馬飼野先生です。併せて、バッハなどクラシック音楽も使ってます。サントラ[完全版]なら全て聴けます。更に主題歌の別バージョン、歌だけが微妙に違うものが聴けます。これはオススメですよ。

 

一方作詞は山上路夫氏です。こちらもヒットメイカーですね。代表作って何でしょう?「翼をください」とかかな。私は「昭和ブルース」(天知茂)なんかが好きですね。

その山上氏の歌詞がいい。

ストレートに主人公オスカルを薔薇に喩え、若くして革命に殉じたその生涯を「薔薇は美しく散る」と表現しました。この歌詞も出崎演出に劣らず臭いです。もちろん褒めてます。「私はバラのさだめに生まれた」って凄いですよね。バラのさだめです、何でしょうか。その上、最後にはアンドレ役の志垣太郎氏の声で「ジュテーム、オスカル」とセリフが入ります。普通出来ないけどなぁ、そこまで。繰り返しますけど、褒めてます。一つだけ、タイトルでは薔薇と漢字にしているのだったら、歌詞の中も漢字で統一すべきと思いますが、何故かカタナカ表記、ちょっと不思議です。

 

ただ、薔薇は本当に美しく散るのでしょうか?

この薔薇が美しく散るという発想は実は桜が念頭にあるのでは。もちろん、原作者も作詞者も日本人なので、物語の舞台はフランスであるけれど、イメージは桜になっても致し方ないことと思います。新渡戸稲造の「武士道」に有名な一節がありますね。薔薇の最期を「まるで死を怖れるがごとく、散り果てるよりも、枝についたまま朽ちることを好むかのようにである」。薔薇は実は美しく散らないのです。気高く咲くのは本当でしょうが、美しく散らず枝についたまま枯れるのです。美しく散ることに潔さを感じるのが日本的、そして日本人が愛する桜のイメージなのです。まぁ、そこは百も承知で楽しみましょう。

それでは、また。

 

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新曲公開しました。是非聴いて下さい!

「死ぬまで生きてくんです」

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