ムー大陸です
今日のテーマは
オリジナルとカバーについて
です。
音楽の世界で、オリジナルとカバーであれば、やはりオリジナルをリスペクトする。そう言う人は多いのではないでしょうか。どんなに素晴らしいカバーであっても、オリジナルが生まれたから可能なのであって、オリジナルこそが讃えられるべき。特にオリジナルのパフォーマーが作曲・作詞家であれば、それはもう決定的です。私もそう言う意見に強く同意しますし、自分自身のことをオリジナル愛好者だと思っています。
しかし、そうは言ってもオリジナルを超える素晴らしいカバーは存在する。当たり前ですが。例えば、ザ・ビートルズがその活動の前期に行ったカバーはいずれもオリジナルを超えていると思いますし、特に「Twist & Shout」に至っては、ロック史に残る名演と言って差し支え無いでしょう。
しかし、ザ・ビートルズの場合、最初からカバーだと思って聴いています。ただ、中にはオリジナルと思い込んでずっと聴いていたが、後になってカバーだと知って衝撃を受けたものがあります。
その気づき方は色々です。ライナーノーツをよくよく読んだら、カバーと書いてあった。ウィキペディアでその曲のことを調べたら、カバーと分かった。最近では次のようなケースも多いです。アップルミュージックを利用していると、よく検索機能を使用します。曲名を入れれば、ザーッとその曲の色んなヴァージョンがヒットします。当然、聴きたいと思っているものもリストアップされるし、それ以外にも色んなアーティストによるヴァージョンがあって、「へぇ、このシンガーもこの曲歌ってるんだ」みたいな発見があります。
ところが、その中にどう見てもオリジナルより古いだろって思えるものがあったりします。ジャケットからして50年代後半か?なんてやつです。気になって調べると、これがオリジナルでしたと分かるわけです。
ただ、思うんですが、オリジナルというのは、自分にとってのオリジナル。つまり、最初に聴いて気に入ったヴァージョンなんですよね。それがあまりに素敵なので、カバーとは気付かなかったんだと思うんです。私にとってそれこそがオリジナルを超えたカバーと考えます。
以下がそんな曲の一例です。
「Tide Is High(夢見るNo.1)」
これはブロンディ1981年の全米1位の大ヒットです。実はこれがカバーで、オリジナルはザ・パラゴンズの1967年の作品。2001年にはアトミック・キトゥンもヒットさせてます。これはブロンディのオリジナルと長いこと思ってました。確かにこの曲はレゲエなんです。基本ブロンディはパンクニューウェイブ系ですから、この曲は異色ではあるんですが、センスのいい演奏で彼らの作品群に上手く溶け込んでたんです。本来ならカバーではないかと疑ってもおかしくなかった。カバーだよと言われてみれば、納得と言う感じです。しかし、カッコイイね、このカバーは!
ブロンディ盤
ザ・パラゴンズ盤
「Ai no Corrida(愛のコリーダ)」
これまた1981年のヒット曲です。全米では小ヒットでしたが、タイトルが日本語なので、日本では結構売れたんじゃないでしょうか。クインシー・ジョーンズがマイケル・ジャクソンの「スリラー」のプロデュースをする少し前の作品です。彼のヴァージョンで歌を歌っているのはチャールズ・メイとパティ・オースチンです。彼はバンマスです。
これのオリジナルはクインシー盤の1年前チャズ・ジャンケルの作品です。特にシングルカットされたわけでもないので、当然ヒットもしていません。ただ、クインシー盤はオリジナルに近い仕上がりになってます。でも、カバーの方があらゆる面で緻密で良いです。
チャズ・ジャンケル盤
おっと、2曲紹介したら、長くなってしまいました。
では。次回に続く。
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「死ぬまで生きてくんです」
「楽しんだモン勝ち!」