ムー大陸の音楽探検

ボカロP・ムー大陸が紹介する音楽のアレやコレや

キャンディ・ポップと産業ロック

ムー大陸です。

 

 

洋楽、それもポップスやロックと一口に言っても、そのジャンルは多岐に渡ります。

パンクロック、ヘヴィメタルなどなど、その音楽性などによって色々ジャンル分けされ、各々名前が付いています。

 

その名前の付き方にはいくつかパターンがあります。

例えば、その音楽性をかっこ良く表現したもの。まぁ、これが通常ですね。

上記のヘヴィメタルは「重い」というのを当然ながら前向きな意味で使って、その音楽性を表現しています。ちなみにパンクというのは、元々全然ファンクじゃないということでしょうが、それもファンキーであることを良しとしていないのであって、これも前向きにとらえましょう。70年代のプログレはもちろんプログレッシブ=進歩的ということです。何に対して進歩的なのかと言えば、それまでのロック、60年代のロックということでしょう。

 

あるいは別のパターン。土地の名前を冠する場合があります。

例えば、ウェストコースト・サウンド。これは音楽性を端的に表現はしてませんが、70年代のカリフォルニアあたりのバンドはこんな感じなんだなと認識されるに従って、定着するわけです。サザンロックも同様です、アメリカ南部のブルース色の濃いロック。リバプールサウンドザ・ビートルズの成功とともに雨後の竹の子のように現れたリバプール出身のバンドたち、ジャーマン・メタルはドイツのヘビメタ、というように土地と音楽性に関連性があると、こういうジャンルが登場します。

 

さて、今回のテーマはそのジャンル設定が何故か軽蔑的な場合を取り上げます。

色々なジャンル分けの中で、少しバカにしてそういう名前を付けているものがあります。色々な背景があるでしょうが、そのパターンを二つに分け代表的(いや、マイナーかもしれませんが)なものを紹介しましょう。

まず、何故ジャンルを設定するのにバカにする必要があるのか。どうせならかっこいい名前にしたらいいと思うのに、わざわざそうするのは、それらの音楽が批判されるべき性質を持っているからです。その理由、一つは「子供向け」であること、もう一つは「売れればいい」と感じられることです。

 

80年代初頭にキャンディ・ポップと呼ばれたポップスがありました。

これはおそらく日本でだけ使われたジャンル設定でしょう。キャンディという言葉が示すように、甘ったるくて、子供向けのような軽蔑したイメージ、一方ではカラフルで陽気なイメージという両面があると言えるでしょう。

 

もう一つは産業ロックと呼ばれたもの。これも日本でのネーミングですね。海外ではコーポレート・ロックとかスタジアム・ロックと呼ばれたもので、必ずしも産業ロックと完全に合致するとは思ってませんが、いずれにせよ、商業主義的傾向が強いことを暗に批判したネーミングです。一方で、売れているということでもありますから、アリーナを埋めることができるという前向きな意味合いもあるにはあります。

 

このキャンディ・ポップと産業ロック、今や死語かも知れない二つのジャンルを個別のアーティストとともに次回掘り下げて行くことにします。

 

それでは、また。

 

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