ムー大陸です
過去の名曲のチャートアクションを振り返る「名曲たちの成績表」です。本日取り上げる名曲は
「California Dreamin'」
です。邦題は「夢のカリフォルニア」。
誰もが一度は聴いたことがあると言っても過言ではない不滅の名曲の一つでしょう。数多くのアーティストがカバーし、様々な映画やドラマで使用されています。同名の日本のテレビドラマもあったと記憶してます、見てませんが。
これはママス&パパスというグループのヒット曲です。ジョンとミシェル・フィリップスという夫婦が中心で、そのジョンがこの曲を書きました。ママス&パパスはフォークグループと位置付けられますが、コーラスグループでしょう、ヴォーカルオンリーですから。
1965年に発売されますが、最初は売れません。ママス&パパスは全くの無名グループでしたから、いかに名曲と言っても、すぐには火はつきませんでした。1966年まで時間をかけてようやくヒットチャートを上り、最高位4位を記録しました。徐々に人気を獲得しながら、ジリジリチャートを上がっていくというのが、いかにも無名のアーティストの名曲のアクション。有名グループのシングルだったら、すぐに1位になり、複数週維持、年間でも上位って思えます。
この曲で一躍有名になった彼らは次のシングル「Monday Monday」を発表します。これがビルボードで3週間1位となりました。その後もいくつかヒットを重ねます。「I Saw Her Again」5位、「Words Of Love」5位、「Dedicated To The One I Love」2位、「Creeque Alley」5位。出したシングルは全てTop10入りしてます。中々優秀です。その上、ジョン・フィリップスはスコット・マッケンジーに「San Francisco (花のサンフランシスコ)」4位も書いていますから、ソングライターとしての実力は相当なものでした。しかし、グループはフィリップス夫妻の不仲から崩壊しました。
ただ、どうでしょうか、その後のヒット曲は聴いたことない人が多いでしょう。ヒットチャートは不思議です、後から振り返ると、名曲でも最高4位、立て続けに出したヒットは1位、2位、5位です。区別無く並べてみると、どれが名曲か分かりませんね。特に「Monday Monday 」の1位は「California Dreamin'」の影響無くしては考えられないです。個人的には名曲にこそ1位になってほしいと思いますが、出世作と考えて納得しましょう。
この曲、ちなみに演奏はザ・レッキング・クルーと呼ばれるスタジオミュージシャンたちが行っています。グループではないんですが、50年代から70年代にかけて、名うてのスタジオミュージシャンの幾人かをそういう風に呼んでいました。ザ・ビーチボーイズの楽曲をレコーディングで演奏していたのは彼らです。ドキュメンタリー映画がありますので、是非観てみて下さい。
この曲は不滅の名曲だけに数多くのカバーがあります。ママス&パパスはそれほど歌が上手いわけではないので、カバーの方を評価する人も多いようです。カバーの中ではザ・ビーチボーイズのものが最高だと思います。しかし、歌の上手さ云々を超えた魅力がオリジナルにはあります。ママス&パパスのハーモニーはちょっと物悲しいんですよね。そこがこの曲にあっている。最後のサビからエンディングに向かう部分のハモリは最高です。
あの名曲が最高位4位と嘆くべきか?あるいはあの名曲だからこそ、無名のグループでも大ヒットになったと思うべきか?やっぱり後者なんでしょうね。
それでは、また。
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新曲出ました!是非聴いて下さい
「混沌(カオス)」
「プルトニウム」