ムー大陸です
今日はタイトル通り、
ポール・モーリアのお話です。
ポール・モーリアはイージーリスニングの巨匠です。イージーリスニングってすごい名前ですよね。気軽に聴けるってことでしょう。もちろん、前向きな意味でそう呼んでるんですけど、私にはちょっと悪口に思えます。何に対して「気軽に聴ける」のかって言うと、それは恐らくクラシック音楽に対してだと思うんです。
クラシックって、聴くのに覚悟いるじゃないですか。長いし、色々な知識が求められるし、決して「気軽」には聴けないわけです。それに比べて、「気軽」に聴けますよという意味です。
現にイージーリスニングと呼ばれる音楽はポール・モーリアを含めオーケストラによる演奏だったり、ピアニストによるものが多い。形だけはクラシックに近いけど、クラシックよりは砕けた感じで、ポップスをアレンジしてインストで聴かせるみたいなものが普通です。正直言って、面白くない。それなら、オリジナルの方を聴けばいい。そもそも、気軽に聴けなくていいです、音楽。クラシックも含めて、一所懸命聴くのって好きですから。
だから、基本的にイージーリスニングって好みじゃないんです。だから、ポール・モーリアも毛嫌いしてました。だって、イージーリスニングの代表格ですから。彼もザ・ビートルズの曲とか演奏してます、そう言うのは聴くに耐えないんですけど、そこだけで判断してはいけなかった。
まず、彼の代表作の一つ、「Love Is Blue(恋はみずいろ)」を聴きました。この曲私大好きなんです。これは元々ヴィッキーというフランスのアイドル歌手のナンバーです。それをポール・モーリアが取り上げた。はい、本来なら上述のように全くダメなパターンですね。しかし、ポール・モーリア盤素晴らしいです、アレンジ。と言うか、ヴィッキー盤ダメ過ぎです。歌も下手だし、アレンジも雑。本当は私も歌付で聴きたいんですよ、この曲、メロディいいし。色んな歌手が歌いました、日本では森山良子が歌ってます。しかし、あらゆる歌付バージョンと比べても、ポール・モーリア盤の方が遥かに良いし、私が聴いた限りでは全てのバージョンの中で彼のものが最高です。ちなみに、次点はジェフ・ベックのものです、これも面白いですよ。
「Love Is Blue(恋はみずいろ)」
などと私は普通に書いてますが、ポール・モーリアを素晴らしいと思うことが恥ずかしかったですよ、以前は。私もロックの世界の人間ですから、あんな甘っちょろい音楽が好きだと友人などには言えませんでした。でも、やはり、いいものはいいのです。やがて、私はポール・モーリアのベスト盤を入手し、多くのナンバーを聴きました。中にはつまらないポップスのカバーもありますが、珠玉の名曲も幾つかありました。「Toccata(涙のトッカータ)」、「Penelope(エーゲ海の真珠)」、「El Bimbo(オリーブの首飾り)」、「Nocturne (蒼いノクターン)」、「Petite Melodie(そよ風のメヌエット)」あたりが私の心を捉えました。後の2曲はポール・モーリア自身の作曲ですね。
「Toccata(涙のトッカータ)」
「Penelope(エーゲ海の真珠)」
「El Bimbo(オリーブの首飾り)」
「Nocturne (蒼いノクターン)」
「Petite Melodie(そよ風のメヌエット)」
こうした曲を聴いて、ポール・モーリアを好きというのも恥ずかしくなくなりました。ロック少年だった私にとっては大進歩です。歌謡曲、アニソン、民族音楽など分け隔てなく聴くようになった原点はポール・モーリアかも知れません。後になって知りましたが、ポール・モーリア盤「Love Is Blue(恋はみずいろ)」は全米チャートで1位になっているんです。やはり、いいものはいいのです。それを知って、ちょっと嬉しかったです。みなさんも是非聴いてみてください。
それでは、また。
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新曲出しました!是非聴いて下さい。
「鬼火」
「混沌(カオス)」
「プルトニウム」