ムー大陸です
前回、ビートルズの新赤盤青盤のリミックスの話をしました。確かに新しいリミックスは素晴らしいのですが、何やらビートルズばかりが繰り返しリマスター、リミックスされているように思うのです。
例えば、ビートルズデビューは1963年、昨年はデビュー60周年です。だからこそ最後の新曲「Now And Then」のような企画もあったのでしょうか。しかし、2024年になると、そうですね、映画「A Hard Day's Night」公開から60周年などと言って、同アルバムをリミックスする事も考えられます。2025年になれば、映画「Help」でも同じことが可能ですし、解散から55年とかアルバム「Let It Be」から55年とか、何でも商売に結びつけることが出来るんです。ビートルズは8年間活動してますから、何十周年と何十五周年を繰り返せば、毎年お祭りが出来ると言った訳です。
実際にずっとそんな事が行われて来ました。必ずしもそのお祭りがリマスターやリミックスを呼び込むとは限りません。でも、思いつくだけでも、アンソロジープロジェクト、ベスト盤「The Beatles 1」、あるいは「Let It Be Naked」もあった。USボックスもあった。ライブ盤「Eight Days A Week」、ドキュメンタリー「Get Back」、よくもまあ、見つけてくると感心しますよ。それとは別にアルバムのスペシャルバージョンみたいなボックスセットが出ます。商魂逞しいですね。
私もビートルズファンですから、とても嬉しいし、出来るだけ入手してます。USボックスとか結構プレミア付いてるらしいですね、まぁ、売らないけど。
で、毎回ではなくても、結構な頻度でリマスターやリミックスが行われるわけです。それはそうです、上記のようにこれだけ機会があるのですから。そうすると、ビートルズの曲はリミックスが何度もされて、2023年ミックスと2009年リマスターを比較するなんて状況になってます。リミックス同士を比較して、どれが好みかという段階に入ってます。
ところが、どうでしょうか?他のアーティストは。有名どころでも、それほど頻繁にリマスターされてないのではないか?ましてや、最新技術を駆使したリミックスなんて皆無に等しい。例えば、レッド・ツェッペリンの最新リマスターはいつでしょう。ボックスのベスト盤「Remasters」は1990年、「Complete Studio Recordings」1993年です。その後、オリジナルアルバムは2014年から2015年に最新リマスターとなったはずです。つまり、ベスト盤はさておき、オリジナルアルバムのリマスターが2回、それ以外のリミックスは特にありません。最新リマスターだって8年前です。
ビートルズのリミックスで使われた技術でも分かるように、そういうのって日進月歩ですから、8年前のリマスターは最早「最新」と呼ぶに相応しくないでしょう。
レッド・ツェッペリンでさえそういう感じです。まぁ、クイーンとかイーグルスとか、ストーンズ、ピンク・フロイド、デヴィッド・ボウイあたりはツェッペリンと同程度には扱われるとは思います。でも、もう少しマニアックだったり、ヒット曲少なかったら、見向きもされない。
もちろん、売れないバンドをリマスターしても仕方ないですから、やむを得ないのは分かりますけど。そこは文化的意義を汲み取って、積極的にリマスターして欲しいです。
勝手な想像ですけど、毎年秋になると、大々的にリマスター、リミックスが行われ、クリスマス商戦には店頭に並ぶ。「今年はどんなアーティストがリミックスされるんだろう」と楽しみにする、みたいに季節の風物詩的に行われたらいいのにな。
それこそ、伝説的なシンガー、ウディ・ガスリーとか、ロバート・ジョンソンとかだって、最新技術を使えば、相当綺麗な音になると思います。まぁ、誰が買うんだという声はあると思います。いや、少なくとも私は買いますよ!ロック名盤はもちろん、ジャズの名演、クラシックの最新リミックス面白そう。現地録音の民族音楽のリマスター、今まで聴こえなかった音とか声とか聴こえそう。想像するだけで楽しい。是非そこは商売だけではなく、未来のために音楽遺産を保存する意味からもお願いしたいです。
それでは、また。
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「Have Fun Tonight」
「ノンフィクションロード」