ムー大陸です
前回に続きかつてのテレビ時代劇シリーズのテーマ曲を振り返り、その中からオススメを紹介していくという企画です。前回は10曲紹介しました。今回は11曲目からです。
さて、早速紹介していきましょう。
11.「銭形平次」(銭形平次)
野村胡堂氏の小説「銭形平次捕物控」が原作です。岡っ引き、銭形平次の活躍を描くドラマですが、平次は飛び道具として銭、つまりコインを投げるというのが特徴です。1966年放送開始時はまだモノクロ。18年で888話という世界最長記録まで作った人気シリーズです。主演は大川橋蔵(二代目)氏です。
主題歌はドラマタイトルと同じです。歌ったのは舟木一夫氏。御三家3人目来ました。西郷輝彦「ねがい」、橋幸夫「子連れ狼」に続いて出ましたと言っても、作品としてこちらの方が古いですが。作曲は安藤実親氏、当時コロンビアレコード専属だった関係でしょう。作詞は関沢新一氏、こちらは舟木一夫氏にいくつか楽曲提供しているので、その繋がりでしょうか。いずれにせよ、この曲は異色です。これ、先ずリズムがシャッフルします。それに合わせてイントロから三味線が入ります。和のテイストのはずなんですが、そこにミュートのトランペットとクラリネットの低音が加わって妙にジャズを感じさせるんです。ところが、舟木氏の歌はある程度こぶし回して来ますから、ちょっと演歌の香りもします。この無国籍と言うか多国籍な感じが素晴らしいのです。二つと無い名曲です。
12.「服部半蔵 影の軍団メインテーマ」(服部半蔵 影の軍団)
三代目服部半蔵が影の軍団という忍びたちを率いて暗躍、政権争いや甲賀忍者との戦いを描きます。服部半蔵には千葉真一氏。アクションが冴えています。1980年から6つのシリーズが作られた人気作品でした。オープニングテーマはインストです。作曲は渡辺茂樹氏、ザ・ワイルドワンズのキーボードです。演奏はスペクトラムです。ブラスをフィーチャーしたロックバンド。聴けば上がること間違い無しです。活劇のテーマのお手本のようなかっこいい曲です。紹介する中では後発の方ですが、先輩達に混ざって定着化しているのは大したものです。
13.「だれかが風の中で」(木枯らし紋次郎)
「木枯らし紋次郎」は市川崑監督、主演中村敦夫のドラマで、原作は笹沢佐保氏の小説です。いわゆる股旅ものです。これが1972年に大ヒット、決め台詞「あっしにはかかわりのないことでござんす」は流行語にまでなりました。
主題歌の作詞は和田夏十氏、市川崑監督の奥さんです。作曲は小室等氏、人気フォークシンガーです。歌ったのは上條恒彦氏でスケールの大きな歌になりました。現代的でありながら、「木枯らし紋次郎」に合っているのが不思議です。市川監督はB.Jトーマスの「Raindrops Keep Falling On My Head(雨にぬれても)」のような感じと発注したとのこと。実際二曲はちょっと似ていると感じますね。
14.「大岡越前 オープニングタイトル」(大岡越前)
これも昭和の主要な時代劇シリーズの一つです。1970年から1999年にわたりシーズン15まで作られました。主人公・江戸町奉行大岡忠相を演じたのは加藤剛氏です。活劇ではなく人情劇です。大岡裁きと言われる名奉行ですから、派手な殺陣も無くドラマ中心に描かれます。
そんな作品ですから、当然ながらキャッチーな主題歌はありません。地味で渋いインストテーマがオープニングです。作曲は山下毅雄氏です。ドラマ音楽の巨匠です。個人的には「ルパン三世」の1stシーズンの音楽がフェイボリットです。
このテーマ曲口笛効いていて最高。質実剛健なドラマと音楽、本当に合っています。その上、エンディングテーマもありませんから、最後まで一貫性あって良いですね。
15.「座頭市子守唄」(新・座頭市)
「座頭市」は勝新太郎氏の当たり役で多くの映画作品が作られた人気シリーズです。それを1974年にTVドラマにしたのが「座頭市物語」、更にその続編が「新・座頭市」です。その主題歌が「座頭市子守唄」です。もちろん、歌っているのは勝新太郎氏です。作曲は曽根幸明氏、演歌の巨匠です。作詞はいわせひろし氏、「マリモの歌」の作詞者でしょうか。元々は映画「座頭市果し状」の主題歌だったものの転用です。
大変味わい深い歌です。曲調はウェスタン風。勝新節満開で、それでいてドラマにも合っています。彼の歌は上手さを超えた魅力に溢れています。ただ「座頭市子守唄」は大好きな一曲ですが、映画「座頭市」シリーズには顔となる名曲「座頭市」や「座頭市の唄」があります。そちらをそのまま使っても良かった、と言うか、使ってほしかったという思いはどこかあります。権利の関係か、ビジネスか、やはり、映画とは分けたかったのか、いずれにせよ、使われなかった映画の主題歌もここで紹介しておきます。世紀の名曲です。歌は上手い訳ではないのですが、「だから何だ」と言いたくなるような魅力があります。彼の歌はどれも素晴らしいのでアルバム「歌いまくる勝新太郎」を丸々聴くことをオススメします。
「座頭市」 勝 新太郎
16.「鬼平犯科帳 オープニング」(鬼平犯科帳)
池波正太郎氏原作の小説のドラマ化。火付盗賊改方長官・長谷川平蔵、通称・鬼平の活躍を描くシリーズです。二代目中村吉右衛門氏主演で1989年放送開始、シーズン13まで作られました。テーマはインストで、作曲は津島利章氏です。「仁義なき戦い」の音楽が有名です。
これも聴き慣れた定番です。ちょっと聴いただけで鬼平の顔と「火付盗賊改方長谷川平蔵である!」の声が聞こえそうです。
このドラマ、エンディングテーマにはジプシー・キングスを使っています。エンディングでは少し冒険がしたかったのでしょうか。ジプシー・キングス好きですし、映像も含めて美しいとは思いますが、個人的にはそんなにハマってないって感じています。好きな方にはごめんなさい。
17.「新選組の歌」(新選組始末記)
これは1977年のドラマ「新選組始末記」のエンディングテーマです。このドラマ最近配信で見直しましたが、毎回流れていた訳ではないようです。最初のコンセプトから言うと、これは「時代劇」ではなく「歴史劇」ではと言われるかも知れませんが、そこは承知の上で敢えて入れました。何故ならこの「新選組の歌」はそれほどの名曲だからです。どうしても紹介したい。その上、これもデジタル化してないと思います。そんな状況なので取り上げました。
元々は1961年に作られた「新選組始末記」の主題歌でした。作曲・船越隆司氏、作詞・牧房雄氏です。歌ったのは三橋美智也氏でした。それを1977年のドラマでは角川博氏がカバーしたのです。三橋氏のバージョンはアレンジが弱く、歌も不必要にこぶしが回っている印象なんです。これは特に詞が素晴らしいので、しっかりしたカバーが望まれるところで角川博バージョンです。これもアレンジはやや古臭いですが、許容範囲ですし、歌は素晴らしいので、是非こちらを聴いてください。
最後に行く前に、ちょっと番外編です。
昭和の時代には子供向けにも時代劇がありました。細かい説明はしませんが、「仮面の忍者 赤影」「怪傑ライオン丸」「変身忍者嵐」「白獅子仮面」など結構数あるんです。
ここでは2曲だけ紹介します。
「忍者マーチ」(仮面の忍者 赤影)
「手裏剣しゅしゅしゅしゅしゅ♩」っていいですね。
「白獅子仮面の歌」(白獅子仮面)
「カッチン カチャリコ ズンバラリン♩」っていいですね。
18.「荒野の果てに」(必殺仕掛人)
最後は私の愛する必殺シリーズから一曲。
金で悪党を殺す殺し屋達の物語です。これはシリーズ第一作「必殺仕掛人」のエンディングテーマです。この曲のインストバージョンが「パララ〜♩」というトランペットで始まる「必殺!」という殺しのテーマになります。
ただ、順番としては逆で、番組開始当初はインストバージョンがエンディングテーマでした。その時は劇中殺しのテーマとしても使われていませんでした。その内に歌詞が付いてエンディングテーマになる頃から、劇中でインストバージョンが殺しのテーマになった感じです。インストバージョンは世紀の名曲で、作曲は平尾昌晃氏です。ヒット曲多数の彼であっても間違い無く最高傑作と言いたいです。
歌付きも素晴らしいですが、山口あかり氏による詞はドラマに必ずしも合っているとは言い難いです。また、山下雄三氏による歌もやや軟弱な感じで、もう少し剛健に歌唱してほしかったとの思いがあります。
さて、昭和の必殺シリーズは全30作。こちらは次回以降その中からオススメを選んで紹介したいと思います。
はい、2回にわたってテレビ時代劇シリーズのテーマ曲を紹介しました。紹介したのは定番ばかりだと思います。最近は時代劇が減ったことももちろんですが、時代劇が作られたとしても、その音楽はもう少しモダンな作りになってしまうかも知れませんね。今となっては貴重なスタイルと思えるものも少なくありません。是非ここを網羅して頂き、そこからマイナーなところを掘っていくのもよろしいかと思います。ここから先は好みが分かれて来るでしょう。
それでは、また。
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