ムー大陸の音楽探検

ボカロP・ムー大陸が紹介する音楽のアレやコレや

そもそも、あれってディープ・パープル?

ムー大陸です

 

 

先日、ディープ・パープルが来日しました。17回目だそうです。公演に先立って彼らは高市総理を表敬訪問して話題になりました。総理は自身ドラムを叩く事を趣味にしており、ハードロック好き、ディープ・パープルの大ファンだそうです。面談時のやりとりをニュースで見ましたが、微笑ましいものでした。

このニュースを見て、布袋寅泰氏は日本の首相とロックの邂逅は素晴らしいと感想を述べました。一方で、LOVE PSYCHEDELICOのNAOKI氏はディープ・パープルをダシに使う政治家もそれを素晴らしいと言う布袋氏も好きじゃない、そもそもが芸術に政府のお墨付きは要らないと言っていました。

その他、一国の総理から声がかかったら行くしかない。ディープ・パープルは巻き込まれた被害者と言うコメントもありました。

私は一塊の底辺ボカロP、彼らの様な一流のミュージシャンではありませんが、全く彼らとは違う感想を持ったので、今回はそれを書きたいと思います。

 

私は別に布袋氏の様に素晴らしいとは思いませんでした。もう世代的に子供の頃からロックを聴いている政治家がいても不思議ではありません。政治家がロック、マンガ、アニメの様なオルタナが好きなのは自然な事だと思います。

また、高市総理がディープ・パープルと会ったからと言って、日本政府は彼らに何のお墨付きも与えません。「総理大臣が好きだなんてディープ・パープルって凄い」とはなりません。ディープ・パープルが凄いから総理大臣も夢中になるのです。単にファンなだけで、別に人気取りに使ってる訳ではありません。高市政権に批判的な方はさぞ悔しいでしょうが、何しろ支持率高いですからそんな人気取り必要ありません。

 

では、ディープ・パープルは被害者?

ここがね、決定的に意見が異なるところです。彼らは喜んで会いに行ったんだと感じています。相手は総理大臣なんだから断れない?いや、若いころなら断ったんじゃないの?少なくとも「Made In Japan」の頃なら。別に嫌なら断れば良いんです、今でも。だって彼らは反権力、自由気儘なロッカーなんでしょう?気を使う必要無いです。皆さんディープ・パープルを悪者にはしたくないようですけど、ニコニコ楽しそうだったじゃないですか。日本に来て「総理大臣があなた達の熱狂的ファンなので、会ってもらえないか?」と言われて悪い気はしないと言ったところだと思います。

 

まぁ、そんな事より、強く感じるのは、タイトルの通りです。

 

「あれってディープ・パープル?」

 

私も高市総理に負けないほどディープ・パープル好きです。パープルのカバーバンドでライブハウスに出ていた事もあるので、一応全部聴いています。もちろん、新し目の「Infinite」「Whoosh!」「Turning To Crime 」も聴いたし、60年代から現在に至る活動の歴史もメンバーの変遷も把握しています。その上で、敢えて言いたいのです。個人的にあれは

 

「元ディープ・パープルのメンバー3人がディープ・パープルを名乗っているバンド」

 

と思っています。

私にとってディープ・パープルはリッチー・ブラックモアのバンドです。サウンドの設計はリッチーのバッハ愛がベースとなっています。それをよく理解するキーボードのジョン・ロード、この2人がパープルの核です。イアン・ギランの歌、凄いですよ。あんな声中々出ません。でも、代えがきくんです。だって第3期もパープルの音じゃないですか。カヴァーデイル、ヒューズで十分何とかなりました。トミー・ボーリンが入った4期、ジョン・ロードはいたけどパープルの音じゃなくなくなりました。そして解散。

今は10期でしたか。ブラックモアもロードもいないパープル、上述のアルバムなんかもうパープルの音じゃないんです。その上、ギランの声も往年の凄さは無いし。「いや、あれが今のパープルの音、メンバーが変われば音が変わるのは当たり前」「ずっとディープ・パープルの名前を守って来たのは彼ら」。うーん、そうまでして、何でディープ・パープルの名前でやりたいんでしょう。93年にブラックモアがツアー途中で脱退して、30年以上前にパープルは終わったんです。そこで解散すべきでした。当然、ブラックモアの我儘で自らバンドを去ったのだから、他のメンバーにはパープルを名乗る権利があると思います。ただ、権利の話とかしちゃうともうロッカーじゃないです。いや、それ以前に本音を言えば、1976年の解散で終わりにしてほしかった、と言うか、実質的に終わってます。

もし、イアン・ギラン、ロジャー・グローヴァー、イアン・ペイスでバンドを続けるなら、是非違う名前でやって欲しかった。ジョイ・ディヴィジョンがニュー・オーダーに変わったみたいに。もちろん、別のバンドになるのだから、リッチー在籍時の楽曲はライブではやらない。これがあるべき姿勢だと思います。

 

公演の宣伝には「ハードロック界の超巨星」とあります。彼らはレジェンドなんです。憧れなんです。そんな彼らが昔のバンドの名前にしがみついて、主導権争いをして、全く相応しくないサウンドになってまで活動を続ける。何故?金の為?十分稼いだんじゃないんですか?レジェンドなんだったら、ファンにそんな姿を見せないで下さい。もう一回別のバンドで、あるいはソロで成功して見せて下さい。それこそがロックな姿勢じゃないですか。ブラックモアズ・ナイトを続けるブラックモアの方がよほどロックです。

今の彼らはそんな事考えてもいないでしょう。だから、総理大臣とも喜んで会いに行くと思います。まぁ、総理大臣と会う事は別に悪い事じゃない。少なくとも彼らは被害者ではありません。はからずもディープ・パープルをディスってしまいました。これも愛ゆえです。お許し下さい。

それでは、また。

 

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