ムー大陸の音楽探検

ボカロP・ムー大陸が紹介する音楽のアレやコレや

アニソン魂29〜「ピュンピュン丸の歌」

ムー大陸です

 

 

私のお気に入りのアニソンを強くレコメンドする「アニソン魂」のコーナーです。

今回は、

 

「ピュンピュン丸の歌」

 

です。

 

アニメオープニングバージョン

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フルバージョン(キングレコード盤)

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フルバージョン(朝日ソノラマ盤)

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これはタイトルの通り、アニメ「ピュンピュン丸」の主題歌です。原作はつのだじろう氏の「忍者あわて丸」という漫画です。甲賀忍者ピュンピュン丸を主人公にしたドタバタ喜劇です。つのだじろう氏と言えば、「うしろの百太郎」「恐怖新聞」などオカルト漫画の大家のイメージですが、そうなる前の話です。

1967年に放送開始、12回放送していったん終了。1969年に第2期が放送、トータル26回を通じて「ピュンピュン丸の歌」は主題歌でした。一時は「花のピュンピュン丸」とクレジットされたこともあって、人によってはそちらの方が馴染むかも知れません。

 

さて、この「ピュンピュン丸」を紐解くキーワードは、

 

「くだらない」

 

です。

いや、これは決してディスっていません。むしろ褒め言葉です。いや、本当にくだらないんですよ、これ。たまに東映アニメーションYouTubeで無料公開したりしていますから、是非観てみて下さい。上述のように一度12回で終了したのはあまりのくだらなさの為クレームが来て打ち切りになったと言います。忍者という設定ではありますが、彼らが所属するのは「なんでもOK事務所」だし、車は出るわ、サイボーグは出るわ、何でもあり。

原作のあわて丸という名前は一応昭和風のネーミングだと感じますが、ピュンピュン丸となると、今考えてもイカれてます。弟のチビ丸、ピュンピュン丸の憧れの伊賀忍者さゆりちゃん、ピュンピュン丸を慕う町娘ケメ子とキャラは皆濃いです。その中でもなんでもOK事務所の所長はキャラ立っていて好きです。ヒゲが手になっていて算盤弾くのが素敵です。

 

アニメは全体的に原作以上のくだらなさになっていて、ピュンピュン丸の口癖が「きびしーいっ!」なのです。これは大人気コメディ「てなもんや三度笠」の中で、財津一郎氏扮する蛇口一角のギャグです。「ひっじょーにきびしーいっ!」とか「〜してちょーだい」は丁度この頃流行っていて、それをそのまま取り入れた形ですから、とにかく節操も何もありません。

 

さて、そんな設定からそのまま主題歌に抜擢されたのが財津一郎氏本人です。今日のテーマである主題歌「ピュンピュン丸の歌」は完全に財津氏の起用を当てこんだもので、他の人にはちょっと歌えないでしょう。実際、この歌のレコードは2社から発売されていますが、両方とも財津氏の歌です。当時、アニソンのレコードは競合する事も多かったです。その場合、アニメ盤を歌っている歌手とそれ以外の歌手となるはずですが、そうはなりませんでした。誰も財津氏を向こうに回して「きびしーいっ!」はやりたくないです。

財津氏はもちろん歌手ではありませんから、決して歌は上手い訳ではありませんが、終始明るく軽い感じ、それでいてくどさが垣間見えて独特です。私は特に「なんだ なんだ なんだ ピュンピュン丸は♩」のところの歌い方が好きなんですよ。「ピュンピュン丸」の発音が「ピユンピユン丸」に近いんです。つまり、ユが大きいユなんです。「ピュ」じゃなくて「ピユ」なところが私のお気に入りです。

ただし、それはアニメのオープニングバージョンに限った事です。最初に貼った二つのレコード会社から出たフルバージョンを聴いて頂くとわかると思いますが、こちらはどちらもサラッと歌っています。なので、私はアニメで流れたバージョンが一番好きです。

そして、お約束、歌の中でもキメのところで「きびしーいっ!」が出ます。これは本家本元です、文句なしです。この台詞のタイミングもキングレコード盤と朝日ソノラマ盤は異なります。一拍置かないアニメ盤、ソノラマ盤をオススメします。何故か、三番の台詞はアニメ盤とキングレコード盤が「さびしーいっ!」で、ソノラマ盤は「はげしーいっ!」なんですよね。ちょっと不思議ですね。やはり、ここは「さびしーいっ!」かな。

 

作詞は原作者つのだじろう氏が引き受けています。さすが原作者、何と言いますか、これがくだらない歌詞なんですよ。あっ、もちろん、褒めています。

ちょっと一番を見てみましょう。

「アリャリャン コリャリャン」は

「アララ コララ」の意味ですね。出だしとして文句なしです。

 

「おつむのネジがコリャ マタ バッチリゆるんでる」

良いですね。「コリャ マタ バッチリ」って最高です。一種のお囃子です。

 

「なんだ なんだ なんだ ピュンピュン丸は

赤いマスクのチビ丸連れて」

はい、ここだけが作品を説明するまともなフレーズですが、ここに上述のように「ピユン」が来ます。

 

「コリャ マタ チョイト チョイト」

ここで再びお囃子。

 

「ドッテドッテの大事件」

「ドッテドッテ」って何でしょう?素晴らしすぎます。

今カッコで括った部分は3番まで繰り返し出て来ます。いや〜実にくだらない。はいはい、褒めてますよ。

 

何しろ作曲の小川寛興氏はそのあまりにくだらない歌詞に呆れて驚いたそうですから。まぁ、小川氏はクラシック出身の本格派です。1965年には倍賞千恵子氏に書いた「さよならはダンスの後で」でレコード大賞作曲賞も獲得しています。つまり、1967年には既に立派な実績を上げ、地位を確立してるのです。ですから、このひょっとして生涯最低、いや最高にくだらない歌詞に対して、正直なところ断りたいという思いもあったかも知れません。ただ、当時彼はキングレコード専属でしたから、そうもいきません。そんな中でもきっちり歌詞に合った曲を書いて来るところがプロですね。出来上がってみると、「ピュン♩」っていう女性コーラスが歌詞のくだらなさを増幅させますから、小川氏も侮れません。

クレームが来るほどくだらないアニメの主題歌は、作曲者が呆れるほどくだらない歌詞でした。ところが、その呆れたはずの作曲者はそのくだらなさを更に際立たせました。これほど「くだらなさ」においてマッチした作品と主題歌はありません。

 

ただ、財津一郎氏の起用と彼のギャグの使用はアニメの印象を薄めてしまっていると感じます。これは仕方がないことですが、どうしても財津一郎氏の歌になってしまいます。「きびしーいっ!」が漫画もしくはアニメオリジナルのギャグだったら、これでもう完璧でしたが、残念ながら、そこはアニソンとしての純度は落ちたかなと言わざるを得ないでしょう。

とは言え、なんて堅いことは言わずに気軽に聴くのが一番でしょうか。

それでは、また。

 

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新曲公開しました!是非聴いて下さい。

「騒乱節」

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