ムー大陸の音楽探検

ボカロP・ムー大陸が紹介する音楽のアレやコレや

名曲たちの成績表30〜「Time Is On My Side」

ムー大陸です

 

 

過去の名曲をヒットチャートのアクションから紐解く名曲たちの成績表のコーナーです。

洋楽至上主義のコーナー同様、30回に到達しました。皆さんのおかげです。最近は本当にアクセスも増えて来ました、励みになります。

洋楽至上主義の30回記念はエルヴィス・プレスリーでしたが、こちら名曲たちの成績表の30回はローリングストーンズで行こうと思います。そう言えば、ストーンズの話はあまりしていないかも知れません。今回はストーンズ取り上げられて嬉しいです。

 

世界最高のロックバンドにその名を挙げる人も少なくないでしょう。彼らをチャートアクションで語るのは愚かな事と思われるかも知れませんが、彼らはその世界でも屈指の成績を残しています。いや、端的に言えば、ビートルズに次ぐチャートアクションを誇ります。

ロックバンドはその知名度やカリスマ性に比してチャートアクションが弱いケースが圧倒的に多いです。それはシングルよりアルバム指向であること、シングルが売れる事自体がカッコ悪いという考え方などによるのでしょうが、私はそういう姿勢を評価しません。

アーティストとして作品の評価とチャートアクションの両立、言い換えると、アルバムとシングルどちらも売り、評価されるバンドが最高だと思います。

 

ストーンズはTOP40ヒット、実に44曲、TOP10ヒット23曲、そして、No.1ヒット8曲と輝かしい成績を残しています。これはシングルのみがカウントされていた80年代までの成績ですから言う事無いです。

ストーンズアメリカ上陸は1964年、ビートルズと同じ年。ビートルズが切り拓いたアメリカのマーケットに大挙してイギリスのバンドがやって来ます。所謂ブリティッシュ・インヴェイジョンです。その中にストーンズもいました。60年代を通じて彼らはビートルズのライバルの様に思われがちですが、デビュー時はその他大勢の一組に過ぎません。

ビートルズが「I Want To Hold Your Hand(抱きしめたい)」で最初から1位、それも年間1位だったのに対し、ストーンズの最初の全米チャートランクインは「Not Fade Away」の48位、TOP40入りは「Tell Me(You'er Coming Back)」の24位と微妙な感じです。更に続けざまに「It's All Over Now」を26位に送り込みますが、どれも小ヒットに留まります。いや、全部名曲ですけどね。

 

最高位26位を記録した9月19日付チャートで1位だったのは同じくイギリスからやって来たアニマルズの「The House Of Rising Sun(朝日のあたる家)」です。アフタービートルズのイギリス勢初の1位です。8位にはデイブ・クラーク・ファイブの「Because」がいました。彼らはビートルズアメリカ上陸後いち早くアメリカでいくつかヒットを飛ばし、既に最も「ビートルズのライバル」に近い存在でした。また、9位にはマン・フレッドマンの「Do Wah Diddy Diddy」がいます。これはこの後1位まで上がります。

つまり、この時点でかなりブリティッシュ・インヴェイジョンは進んでいるのです。もうサーチャーズ、ジェリー&ザ・ペースメーカーズ、スウィンギング・ブルージーンズらもヒット経験があります。ヒットチャートは厳しいもので、後に名バンドとされる連中より、とりあえず売れ線のキャッチーなバンドの方が成功を掴んでしまいます。例えば、フーは1967年までチャートには無縁でした。

ストーンズも当時はブルース色が強くて派手さに欠けていた印象です。一歩路線が違えば、ヴァン・モリソンのいたゼムの様な存在になる事も考えられたのではないでしょうか。いや、もちろん、私ゼム大好きですけど。

 

お待たせしました、アメリカでの第4弾シングルが本日のテーマ

 

「Time Is On My Side」

 

です。

シングルバージョン

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別バージョン

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これが最高位6位まで上がるヒットになります。そうです、ストーンズ最初のTOP10ヒットという事です。

これがとてつもない名曲。オリジナルは1963年のカイ・ウィンディングというトロンボーン奏者のものですが、その後1964年に歌詞が付けられてアーマ・トーマスが発表したものが歌モノとしてのオリジナルと考えています。それから3ヶ月後、ストーンズは直ぐにカバーしていますから余程気に入ったのでしょう。イギリスでのシングルカットは無いのでアメリカ戦略だったのかも知れません。

 

カイ・ウィンディング盤

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アーマ・トーマス盤

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いずれにせよ、ストーンズ盤は最高で、オリジナル、歌モノオリジナル、その後の無数のカバーの中で比類なき出来の逸品です。何がと問われると、「全て」と答えるしかありませんが、特に挙げるとすれば、ミック・ジャガーのヴォーカルという事になるでしょう。ギターソロと相まった台詞、語りの部分はゾクっとするほどの味があり奇跡的な名唱です。必ずしもキッチリ歌っているとは思いません。度々出て来る「Yes,It Is」のフレーズ。ここの微妙なフラット感のカッコ良さ。他のバージョンとの決定的な差はそこにあると思います。例えば、ウィルソン・ピケット盤は申し分無い出来ですが、ストーンズ盤を聴いてしまうと、当たり前で過剰なシャウトに聴こえてしまいます。

 

ウィルソン・ピケット

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ヒットチャートに戻ります。「Time Is On My Side」が最高位6位を記録した12月5日付チャートで第4位にはゾンビーズの「She's Not There」、第7位にはキンクスの「You Really Got Me」がいます。素敵なチャートです。本当にブリティッシュ・インヴェイジョンの年でした。

1965年も引き続きイギリスの侵略は続きます。しかし、安定的にヒットを飛ばしていたのは一部のバンドで、大方この1965年を最後にチャートから去って行きます。ストーンズは逆に大きく飛躍します。「Heart Of Stone」(最高位19位)、「The Last Time」(最高位9位)で遂に自作の曲でTOP10ヒットを放つと、「(I Can't Get No)Satisfaction」を第1位(年間でも第3位)、続く「Get Off Of My Cloud(一人ぼっちの世界)」も第1位とし、一気にアフタービートルズのイギリス勢のトップに躍り出て、デイブ・クラーク・ファイブやハーマンズ・ハーミッツの様なポップなバンドではなり得なかった「ビートルズと対峙する一方の雄」という存在となります。

 

「(I Can't Get No)Satisfaction」

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「Get Off Of My Cloud」

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彼らのその後の世界的名声を見れば、どんなルートでもいずれは成功したと考えるのが妥当かも知れませんが、それでもクオリティの高いバンドがそのカリスマ性とアンバランスなチャートアクションしか得られないのもショービズ界のアルアルです。

そう考えると、あのタイミングで現れたTOP10ヒット「Time Is On My Side」がその後の彼らの成功の扉を開け放ったように思えるのです。故に私はこの曲を彼らのディスコグラフィの中で最重要に位置付けています。もちろん、ストーンズにはロック史に残るオリジナルの名曲が多数あるのは承知ではありますが、それらに対しても引けを取らぬ名曲と思います。

それでは、また。

 

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