ムー大陸の音楽探検

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名曲たちの成績表28〜「Thriller」

ムー大陸です

 

 

過去の名曲をチャートアクションから紐解く名曲たちの成績表のコーナーです。

今回は、

 

「Thriller」

 

を取り上げます。

 

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言わずと知れたマイケル・ジャクソンによる世界一売れたアルバムのタイトル曲です。

やはり、真っ先に思い浮かべるのはあのミュージックビデオでしょうか。アルバム「Thriller」が発表されたのは1982年の終わり頃。既にMTVは人気を誇っており、多くのミュージシャンが奇抜なMVを制作するのがスタンダードとなりつつありました。

ただ、そんな流れの中にあっても、この「Thriller」のMVは革新的でした。先ず14分という長さが驚きです。MVというより短編映画と呼ぶのが相応しい。監督には映画監督ジョン・ランディスを起用。

ドラマ部分がひとしきりあって、曲が始まるというのは、今見れば普通かも知れませんが、それ自体珍しかったでしょう。

ダンスは世界一です。既にMV「Beat It」でも片鱗を見せていました。ただ、多くの人はあの「Beat It」のMVを観て、「足らない」と思ったことでしょう。つまり、もっとマイケルのダンスを堪能したいと。それをしっかり汲み取ったかのように、十分な長さのダンスを見せます。「Beat It」で見せた集団でのダンス。バックダンサーたちとの見事に揃った動きには舌を巻きました。そこにゾンビと共に集団で踊るというアイディアが加わり、「足らない」と思ったファン達が期待した以上のものを提供したのです。

何と言っても衝撃的なのは、曲の構成がMVに合わせて変わっていることです。サビのダンスに向けて、1番2番のAメロを先に持って来ます、本来は曲のエンディングに向けて流れるヴィンセント・プライスの不気味なナレーションはAメロの後の間奏で流れます。そこでゾンビが登場しダンス、サビが始まり歌いながら踊ります。曲の最後がプライスの笑い声なのは一緒です。

MV人気が盛り上がって来たと言っても、曲に合わせてMVを作るのが当たり前、長さは4分程度のもの、そんな常識がありました。マイケル・ジャクソンは一切そうした制約に縛られず、観たことのない作品を作り上げました。「こんな事していいんだ」と世界中が驚きました。「Thriller」のミュージック・ビデオの登場でMVのステージが一つ二つ上がったと考えていいでしょう。

そんな「Thriller」ですから、さぞかし大ヒットと言いたいところですが、チャートアクションは意外とさびしく、最高位4位に終わっています。また、トータルで2ヶ月程度、つまり10週にも満たずTOP40から消えており、結果的に中ヒット、いや小ヒット程度。後からデータだけを見ると、例えば、「Billy Jean」や「Beat It」は1位になっているのに、「Thriller」はそこまで売れなかったように思えてしまいます。

それには色々理由があります。そこをフォローするのが今回の大きな目的です。上述のようにアルバム「Thriller」が発売されたのは1982年の12月です。「Billy Jean」はセカンドシングル、「Beat It」はサードシングルで連続で1位となり、アルバムも30週以上1位に君臨し続けます。マイケルは70年代からスーパースターでしたが、ここで更に大きくなった気がします。

その間「Wanna Be Startin' Somethin'」(最高位5位)、「Human Nature」(最高位7位)、「P.Y.T(Pretty Young Thing)」(最高位10位)と立て続けにシングルカットを続け、全てをTOP10へ送り込みました。まぁ、80年代のヒットアルバムはみんなこんな感じです。いくつもシングルカットをして、チャートを賑わしセールスを伸ばすんです。

ただ、上述の3曲についてはMVも作られず、最後は最高位10位とギリギリTOP10に入った感じですから、マイケルの人気というかアルバム「Thriller」の人気もそろそろ終わりかなと感じ始めた1983年12月、つまり、アルバム発売の1年後、上記のMVが発表されるのです。当然ですが、MVは大変な話題となり、アルバムは再びセールスを伸ばし始めます。

年明け2月になってシングル「Thriller」はアルバムからの第7弾シングルとして発売されます。7枚目ですから、さすがにそれほどは売れません。何しろアルバムがかなり売れていますから、今更シングル要らないです。それでも特異なのは初登場20位ってことです。今だと初登場1位も普通ですが、レコード売上とオンエア回数が主だった80年代では初登場が20位以内というのは滅多にない事です。レコードが今更そこまで売れないとしたら、これはMV人気の余波で、シングル発売時に一気にオンエアされたのでしょうか。翌週7位へジャンプアップも異例ですが、一時的な盛り上がり感は強く、2ヶ月程で終息します。

これが最高位4位の理由です。第7弾ではなく、第4弾、つまり「Beat It」の次にMVと共にシングルカットしていれば1位は確実だったと思います。通常のMVではありませんから、完成までに時間を要したという事でしょう。結果的にシングル「Thriller」のチャートアクションはその楽曲の歴史的意義やクオリティに対して、随分とかけ離れたものになってしまいました。

まぁ、それでも4位まで行っていることの方が凄いと考えるべきなのかも知れません。

MVを発表した1983年12月にはポール・マッカートニーとのデュエット「Say Say Say」が1位になっていますし、丁度、シングル「Thriller」がチャートインしていた1984年の3月前後には、マイケルがバックコーラス(実際にはサビはメインヴォーカルです)で参加したロックウェルの「Somebody's Watching Me」も2位まで上がるヒットになりました。ロックウェルはモータウンの御曹司です。そして、同時期グラミー賞を総ナメし、アルバムがまた売れ続けます。

この時期のマイケルは本当に凄かった。

その源と言っていい「Thriller」のチャートアクションが今一つなのは巡り合わせの問題です。歴史的名作にはそれに相応しいチャートアクションをして欲しかったです。そこはちょっと悔しですね。

それでは、また。

 

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