ムー大陸の音楽探検

ボカロP・ムー大陸が紹介する音楽のアレやコレや

洋楽至上主義26〜「Music Box Dancer(愛のオルゴール)」

ムー大陸です

 

私のお気に入りの洋楽をオススメする「洋楽至上主義」のコーナーです。

今回はこの曲、

 

「Music Box Dancer(愛のオルゴール)」

 

です。

 

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ちょっと想像がつきません、この曲はどれ位浸透しているのでしょう。かなりの数の人が今でもこの曲が流れると「ああ、聴いた事がある」と思うのでしょうか。聴いた事があったとして、その内幾人が曲名まで分かるのでしょうか。多分、既に忘れられてだろうと思い、取り上げることにしました。

この曲はフランク・ミルズというカナダ人のミュージシャンの1974年の作品です。作曲家兼ピアニストです。この「Music Box Dacer」もピアノのインスト曲です。

実に美しいメロディです。童謡のような素直な展開で安心して聴いていられます。曲の構成はシンプルで、Aメロとその変化A'メロの組み合わせをA、サビにあたるBメロとその変化B'メロの組み合わせをBとすると、全体的にはAABB AABB AABBと同じ事を3回繰り返し、最後はBを繰り返しながらフェイドアウトとなります。

たまにこのような美しいインストが登場し、チャートを賑わす事があります。この曲も1979年になってシングルカットされ、全米ビルボードチャート最高位3位を記録しています。ただ、そういうインストの名曲は、それが映画音楽であろうとイージーリスニングであろうと、殆ど全てクラシック音楽としての体裁を整えていたり、生粋のジャズだったりします。

この「Music Box Dancer」なら、さしずめクラシック的なアレンジが施されつつ、イージーリスニングに仕上がるのが普通です。例えば、パーシー・フェイスポール・モーリアのように。しかし、「Music Box Dancer」は違います。上述の構成のAABBの最初のAはピアノだけで主旋律と伴奏をこなしますが、2回目のAでドラムが入り完全にポップソングの様相を呈して来ます。その後それを繰り返しますから、全体として「ポップスの歌メロをピアノで弾いた」という印象になります、というか、そういう事をしています。

これが実に不思議です。特にピアノ曲はクラシカルに仕上げるものという先入観がありますから、Aメロ2回目でドラムが入った瞬間に「はっ?」ってなります、少なくとも私は。ポップスのヒット曲をピアノで弾くという企画は普通にありますが、そういうのでさえ、歌メロをピアノで弾くだけって訳じゃありません。その上、パターンを3回繰り返す内2回目はピアノでなくストリングスにするとか変化を加えて味付けするのが常套手段ですが、それも無く3回ともピアノです。

つまり、これは意識してそういう作りにしているのだと思います。完全な推測ですが、フランク・ミルズという人はポップスを作ろうとしているのです、イージーリスニングではなく。ただ、彼はシンガーではなくピアニストだったので、歌メロとなるべきところをピアノで弾いているのでしょう。この曲を含むアルバム全体がそういう感じです。中には歌付きのものもありますが、シンガーを呼んでいるのであって、彼自身が歌っているのではないでしょう。

フランク・ミルズはこの曲の発表以前にザ・ベルズというバンドに在籍していました。1971年に「Stay Awhile」という曲を全米7位に送り込んでいます。

 

「Stay Awhile」  ザ・ベルズ

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メンバーチェンジが激しいバンドでしたが、彼はヒットを出した時のメンバーでした。幼少時からピアノをやっていましたが、音大出という訳でもなく、一度社会に出た後再度音楽の夢を追っているようです。なので、当時本格的なクラシカルな教育を受けておらず、ポップスとしてアプローチしたのかも知れません。

 

私はこの「MUsic Box Dancer」が大好きですが、アレンジには多少違和感があり、出来ることならドラム無しで聴きたいです。多くのピアニストがピアノだけのアレンジを聴かせてくれますが、我儘言いますと、ストリングスは入れて欲しいんです。弦楽四重奏とピアノ、ドラムがもたらしていたスピード感、特にシンバルの16ビートは弦楽に刻んでもらいたいです。今のところ、そういうアレンジには出会っていないです。勝手な想像なので、音楽的には無理なのか?

 

さて、元々歌メロをピアノで弾いているとすれば、歌詞を付けて歌ってみようと考えるのは不自然ではありません。それを行ったのが日本でした。「潮騒のメロディー」というタイトルで、高田みづえ氏が歌いました。高田氏は歌唱力には定評があり、変にこぶしを回したり、余計なフェイクを入れたりすることがないので、この素直なメロディをしっかり歌いこなしています。

潮騒のメロディー」  高田みづえ

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ただ、正直、この歌詞は何を言っているのか私にはよく分かりません。まぁ、普通のラブソングなんでしょうか、それともファンタジーなのか、どうとでも受け取れるというか、何も受け取れない歌詞です。また、この美しいメロディと合っているのかと考えると、不十分と言わざるを得ないです。それでも出来上がりを聴けば、曲の雰囲気を壊すこと無く纏まってはいます。

そもそも、この素直なメロディに歌詞を付けようとする場合、一音に一文字を乗っける日本語は適していると思うので、企画としては十分ありだったと思います。ドイツ人のマリアン・マヤッツもドイツ語歌詞で歌っていますが、やはり、フレーズによってはメロディが変わってしまっている印象を受けます。

 

「Music Box Dancer」  マリアン・マヤッツ

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とは言え、歌詞は無くて良いでしょう。美しいメロディをピアノで楽しむのがこの曲のあるべき姿だと思います。後はそこのアレンジだけです。ピアノ+弦楽四重奏、誰かやってくれないかな。期待したいです。

それでは、また。

 

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