ムー大陸の音楽探検

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名曲たちの成績表25〜「Can’t Take My Eyes Off You(君の瞳に恋してる)」

ムー大陸です

 

今なお聴き継がれている名曲を、そのチャートアクションから追いかけてみようという「名曲たちの成績表」のコーナーです。今回は、

 

「Can't Take My Eyes Off You  (君の瞳に恋してる)」

 

です。

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この曲については国内外色んなアーティストがカバーしていますから、多くの方が一度は聴いたことがあるのではないでしょうか。オリジナルは1967年のフランキー・ヴァリによるものです。

フランキー・ヴァリフォー・シーズンズのリードヴォーカリストで、ビートルズ旋風が吹き荒れ、チャートがイギリスのバンドに占められた1964年頃においても、ビーチ・ボーイズとともに人気を誇った数少ないアメリカ白人バンドでした。皆さんよくご存知の「Sherry」をはじめ、「Big Girls Don't Cry」「Walk Like A Man」「Rag Doll」などNo.1ヒットを連発しました。このバンドの売りは何と言ってもフランキー・ヴァリの声です。美しくよく通る強いファルセットヴォイスは唯一無二です。

 

「Sherry」     フォー・シーズンズ

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クリント・イーストウッド監督の映画「ジャージー・ボーイズ」は彼らフォー・シーズンズを描いた実話に基づいたストーリーでした。映画でも見受けられましたが、彼らはマフィアとの繋がりも結構強いようです。ヴァリ以外のメンバーはチンピラだったし、金に汚い彼らの振る舞いがバンド分裂の危機を招く描写があったように思います。

ヴァリは割と無垢な青年で、その特別な声から組織の大物からも応援されるような感じでした。どこまで本当かは分かりませんが、マフィアのドンも驚く声であることは間違いないでしょう。

 

一方で、バンドの頭脳と言えるのはボブ・ゴーディオです。作曲、プロデュースまでこなし、バンドではキーボード担当です。彼は後から入ったメンバーで、マフィアとは無縁です。ロイヤル・ティーンズというバンドで「Short Shorts」という曲(日本ではTV「タモリ倶楽部」のオープニングとして有名)を全米2位のヒットにし、その実績を買われてバンドに加入します。彼が曲を書いてヴァリの声で歌う、これがフォー・シーズンズの武器でした。

 

「Short Shorts」     ロイヤル・ティーンズ

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その後、上述のようにメンバーの不正や確執がありバンドは空中分解、併せてヴァリ自身も家庭の問題等を抱え活動が危ぶまれます。

そんなヴァリの復活のためにゴーディオが書いたのが「Can't Take My Eyes Off You」です。というのが映画「ジャージー・ボーイズ」の展開でした。一応、それを信じましょう。

これが実に名曲で、いとも簡単にヴァリをヒットチャートへ戻してしまいます。ただ、最高位は2位でした。年間チャートでも10位であることを考えると、もっと下に1位獲得曲がいたでしょうし、最高位2位の中では最も売れた曲だったでしょう。少しタイミングがずれていれば1位が取れていたと思われます。

ちなみにその時1位を阻んだのはアソシエイションというバンドの「Windy」なる曲です。ポップな売れ線の曲ですが、「Can't Take My Eyes Off You」と勝負出来るほどの名曲とは思いません。ただ、ヴァリの歌を聴くと分かると思いますが、やはり多少古めかしいしくどいですよね。タイプとしてはディナーショーで熱唱するような歌に仕上がっていて、全体としてイケてないと考える人もいたでしょう。そこら辺が当時人気絶頂だったソフトロックバンドを超えられなかった要因かも知れません。

 

「Windy」    アソシエイション

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とは言え、ヴァリのオリジナルバージョンにはそういう面があるからこそ、カバーが意味を持って来たとも言えます。カバーにもヴァリのバージョンと同系列のものも多いです、特にアンディ・ウィリアムスのようなディナーショー系はみんなそうです。

しかし、それとは一線を画したよりスピーディーなカバーの数々は、オリジナルのメロディは好きだけどアレンジが古臭いと捉えている人々に大変都合がいいものだと思うのです。

 

アンディ・ウィリアムス

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ボーイズ・タウン・ギャングのものはその典型です。アメリカでは売れていませんが、欧州、日本では大人気です、私も好きですね。このバージョンをベースにしたカバーも多く存在します。どちらが好きかは全くの好みです。私はスピーディーな方に一票です。

 

ボーイズ・タウン・ギャング

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さて、「Can't Take My Eyes Off You」はどこを切っても美しいメロディの名曲ではありますが、中でも最も核となっているのは、Aメロとサビを繋いでいるホーンで構成された中間部であると個人的には思うのです。その後にやって来るサビの盛り上がりも大したものだと思いますが、それもこれもあの中間部があったればこそと思っています。

 

はい、何が言いたいかといいますと、

 

「何故あの中間部に歌詞を付けなかったのか」

 

と常々不思議に思っているのです。

私なぞはしがないボカロPではありますが、一応曲を作る身で考えると、やはり一番いいメロディには歌詞をつけて歌にしたくなるのではないか、ギターソロとかイントロではなく、最上のメロをプッシュするには歌詞を付けて歌メロにすべきなのではないでしょうか。

この「Can't Take My Eyes Off You」においてはあのホーンの中間部だと思うのですが、歌詞が付いていない、個人的には信じ難い事なんです。

特にあの中間部はそれなりに長さがあるし、あれがあって自然にAメロとサビが繋がるのです。普通に考えるとあれはBメロであって、何らかの歌詞が付いてサビの「I Love You Baby」に進むと考えてしまうのです。

いや、誤解しないでほしいのですが、歌詞をつけるべきだったという話ではありません。よくぞ歌詞を付けなかったと思いつつも、私ならああいう事は出来ないと感心するしかないということです。今回の裏テーマです。

 

その曲の中の最高のメロディに歌詞が付いていない。そういう曲って多くはないですが、無い訳ではありません。この「Can't Take My Eyes Off You」はその代表格です。

他には、例えば、シルヴィ・バルタンの「アイドルを探せ」。あのサビの部分のストリングスのメロディ、あの歌の中で一番です。私ならあそこに歌詞を付けてしまうでしょう。

 

「アイドルを探せ」     シルヴィ・バルタン

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あるいは、プロコル・ハルムの名曲「A Whiter Shade Of Pale(青い影)」なんかもそうですね。あのオルガンソロのメロディこそあの曲のキモです。歌メロの方はいまいちキャッチーじゃあないのに比べてあのオルガンのフレーズは絶品。それは歌メロだろと強く感じます。

「A Whiter Shade Of Pale」      プロコル・ハルム

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という訳で、今回の「Can't Take My Eyes Off You」は、私にとって「最高のメロディ」に歌詞が付いていないニ大曲の一つです。

次回はもう一曲の方、「A Whiter Shade Of Pale」を同じ観点で取り上げる予定です。

それでは、また。

 

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