ムー大陸の音楽探検

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ビバ!歌謡曲24〜「大きな森の小さなお家」

ムー大陸です

 

 

私のお気に入りの歌謡曲をオススメするビバ!歌謡曲のコーナーです。今回は、

 

「大きな森の小さなお家」

 

です。

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これは河合奈保子氏のデビューシングルです。

河合氏は1980年デビューで、同期には松田聖子氏、柏原芳恵氏、三原順子氏、岩崎良美氏らがいます。また、いわゆる82年組と呼ばれるアイドル豊作世代が後ろからやって来て、正に戦国と言える時代でした。

そんな中にあって、河合氏は類稀な美貌と安定した歌唱力で常にトップアイドルの地位を堅持していました。自身で楽器演奏もこなし作曲もしていました。アイドルの割にあまり女優の仕事には興味が無かったようで、歌手としての印象が強いです。

しかしながら、私は彼女の歌手生活がそれほど恵まれていたとは思えないのです。今日私がここでデビュー曲を取り上げるのは、もちろんお気に入りの一曲だからなのですが、正直、「これが代表曲」と明確に言えるものが無いのも多少影響しています。

 

「大きな森の小さなお家」は馬飼野康二氏の作曲です。西城秀樹氏を育てた作曲家です。河合氏はヒデキの妹オーディションから出ていますから、この後も主力は馬飼野先生です。

当時既に巨匠でしたが、まだまだ衰えは無く、ここでも素敵なメロディを紡いでいます。アレンジがまた最高です。イントロのギターの音から素晴らしいです。間奏も見事です。

一方、作詞は三浦徳子氏。松田聖子氏のデビューも三浦氏でしたから80年は大忙しです。

この歌に関して言えば、曲も素晴らしいのですが、歌詞が絶品です。三浦氏のセンスには脱帽です。

アイドルのデビューにあたってどの様な路線で行くかは難しい選択ですし、模索しながら進むものかも知れません。

河合氏のデビュー曲は一応ラブソングではあるのですが、ファンタジーです。これが事務所の方向性だったのでしょう。とりあえず、デビュー曲では生々しい男性とのラブソングは避けて、メルヘンの世界を描いています。大きな森に小さなお家があって、そこで彼の幸せに暮らしていく。緑が溢れ、鳥がさえずり、そよ風が吹く。そんなまるでディズニーのアニメのような世界を歌詞にしています。さしずめ河合氏はその世界のプリンセスと言ったところです。実はあるようで無い世界観の珍しい一曲です。

当時16歳の河合氏はこの歌をはち切れんばかりの勢いで歌います。少女の夢といった感じが溢れてそれもこの歌をグッと高めています。

 

オリコン最高位36位、8万枚程度の売上でしたが、デビューとしては上々でしょう。

この後、彼女は着実にシングルヒットを重ね、トップアイドルとしての地位を固めます。第2弾は「ヤング・ボーイ」でした。ここで現実的なラブソングを歌います。ただ、マイナーからメジャーへ展開するこの曲調、あまり彼女に合っていると思えないんですよね。

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更に第3弾「愛してます」になると、どういう設定か分かりませんが、彼と共に夜逃げでもしそうな歌詞になっています。哀愁漂うメロディは良いんでけどね。

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第4弾は「17才」です。これまたマイナーからメジャー展開です。当時の彼女には元気一杯の明るい曲が良かったと思います。ここまでは何故か3曲続けて馬飼野先生は外れています。

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第5弾「スマイル・フォー・ミー」で馬飼野氏復活で、さすが思うような元気一杯な歌、歌詞も明るいラブソングです。ファンはこういうのを待っていたのでしょう。26万枚のヒットとなります。

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第6弾「ムーンライト・キッス」も同様の路線です。個人的にはこの歌好きですね。

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上記の第6弾までの流れ、今ひとつ彼女の良さを引き出すのに時間がかかっています。

特に歌詞は迷走していて、「大きな森の小さなお家」でメルヘンとは言え既に「二人は メイビー 口づけて」とキスを認めています。「愛してます」は上述のように横浜の港から海外逃亡か?という歌詞で、一気に大人びてしまいます。かと思うと、「ムーンライト・キッス」では「初めての口づけはやさしく」とファーストキスに戻ります。ここら辺の方向性に曖昧さを感じます。もちろん歌手ですから、色んな歌を歌うものですが、年齢やキャラを考えてある程度一貫した戦略を決めた方がいいと感じます。

また、曲の方は妙にマイナーからメジャー展開にこだわります。この後の「ラブレター」も出そんな感じだったかな。「ヤング・ボーイ」が一つの成功と考えているのかも知れませんが、あまり感心しません。ストレートに明るい曲だったら、もっと大きな成功を得られたように思えるからです。丁度、同期トップを走る松田聖子氏の「青い珊瑚礁」のようなイメージですか。

これは他のアイドルにも言える事ですが、やはり、女王松田聖子氏の楽曲がセンス良過ぎて、正直開きがあると感じてしまいます。言い方は悪いですが、松田氏の一連のヒット曲はシティポップだとすると、河合氏のそれはやはり歌謡曲という違いです。それでも売れたのは楽曲の力というより彼女自身の魅力だったと思っています。

しかし、彼女も地位を確立し、ニューミュージック系のソングライターからの楽曲提供を受ける立場になります。それが竹内まりや氏です。正にシティポップです。ただ、どうでしょうか?「けんかをやめて」、正直、私はこの歌詞引きます。一般的には彼女の代表作の位置付けと考える人もいるでしょうが、どういう層を狙ったのか、具体的には彼女の男性ファンにはどう映ったのかピンと来ない設定でした。タイトルもそのまんまで個人的に無理な一曲です。逆に「Invitation」は素晴らしい歌詞で曲も良く、彼女の代表曲となってほしい傑作でしたが、あまり大きなヒットになりませんでしたし、今なお歌い継がれているとは言い難いです。

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その後、筒美京平氏と組んで「エスカレーション」「UNバランス」とヒットを出します。「エスカレーション」が彼女の最大のヒットです。筒美氏お得意のディスコはやはりフックがありますが、忘れられるのも早いです。

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その後もヒットは続きます、例えば、まるで「Careless Whisper」の「北駅のソリチュード」、彼女自身作曲の「ハーフムーン・セレナーデ」とか、いずれもオリコン最高位6位。そう言えば、彼女の曲って最高位6位とか多いんですよ。

つまり、彼女には定着したファンがついていて、曲を出せば売れるけど、ファン以外の人まで買ってくれるほどの名曲には恵まれていないのです。だから、歌い継がれていないし、残っていない。彼女ほどの歌手ならそんな曲が一曲くらいあっても良いのにと思います。

そんな残念な思いも含みつつ、デビュー曲を推します。

それでは、また。

 

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