ムー大陸の音楽探検

ボカロP・ムー大陸が紹介する音楽のアレやコレや

産業ロック その2

ムー大陸です

 

前回に続き、今回も産業ロックの話です。

今回は具体的に個別のバンドをどんどん挙げていきますよ。

前回は代表的な産業ロックのバンドと言われるTOTOを紹介しました。

 

では、今回はプログレ系から参ります。

まずはエイジアです。エイジアは産業ではない、プログレだという人もいるかも知れませんが、ファーストアルバムの売れ線感はやはり産業の誹りを免れないでしょう。ドラムには元ELPカール・パーマーもいますし、やはりプログレ系の代表格。キーボードには元バグルスジェフ・ダウンズが参加しています。大ヒットシングル「ヒート・オブ・ザ・モーメント」は彼のメロディです。バグルスの「ラジオスターの悲劇」とAメロが一緒ですね。パクリだと思ってましたが、使い回しでした。ただ、「ラジオスターの悲劇」のセンスの方が好きですね、私は。これは産業ロックではないので、貼りませんが、是非チェックして下さい。名曲です。さて、話をエイジアに戻すと、「時へのロマン」もいい歌でした。後のハードロックバンド、ヨーロッパの「ファイナル・カウントダウン」の元ネタはこれじゃないでしょうか。

 

「ヒート・オブ・ザ・モーメント」

www.youtube.com

「時へのロマン」

www.youtube.com

 

さて、お次はスティクスです。こちらも元はプログレ路線でしたが、徐々に売れ線によって行きました。全米1位の出世作「ベイブ」はただのバラッドでした。80年代には「ミスター・ロボット」という訳のわかんないコンセプトアルバムを作りました。一応ストーリーがあって、主人公キルロイは殺されて、ロボットとして蘇る話だったと思う。そのロボットの部品が日本製であることから、「ドモアリガット、ミスターロボット」という歌詞なのだ。正直カッコ悪い。私のオススメはアルバム「パラダイス・シアター」に収録されている「ロッキン・ザ・パラダイス」という曲です。

 

「ロッキン・ザ・パラダイス」

www.youtube.com

 

さて、プログレ系三番目は大御所でしょうか、ボストンです。

70年代から大ヒットアルバムを生み。ある意味産業ロック的なアプローチの先駆者、元祖と私は位置付けています。彼らは寡作で、長い休養期間の後、80年代にまたヒットを出しました。根強い人気があります。代表曲は「ドント・ルック・バック」や全米1位「アマンダ」がありますが、私がここで推すのは最初のヒット曲、全米5位まで上がった「モア・ザン・ア・フィーリング」です。産業のお手本と考えている作品です。ヴォーカルもギターも顔が見えないが、美しく整えられています。ハーモニーも人間味が薄く、産業っぽいです。でも、名曲だと思います。

 

「モア・ザン・フィーリング」

www.youtube.com

 

ここらへんがプログレ系です。次はハードロック系へ。

まずは代表格ジャーニーです。皆さんご存じですね、先日盛り上がったWBCでも彼らの「セパレイト・ウェイズ」が使われてました。彼らはプログレ系という人もいますが、私は彼らをプログレもしくはプログレ・ハードと思ったことは一度もありません。ハードロックをよりポップに仕上げた産業の代表格と位置付けています。というのも、ジャーニーは産業には珍しくヴォーカルの顔が見えるバンドです。スティーブ・ペリーですね。あのヴォーカルの存在感はハード系に近いと思いますけど。さて、ジャーニーと言えば、やはりこの曲「オープン・アームズ」ですね。全米7週連続2位という悲劇の1曲です。

 

「オープン・アームズ」

www.youtube.com

 

次はフォリナーです。こちらは一応ハードロック系にしてますが、それほどハードな感じはありません。でも、プログレ系よりはこっちという程度ですか。ヒット曲も多く、売り上げもでかいので、一応入れましたが、私はあまり好きではありませんでした。ここでは、全米9週間2位の惨劇、「ガール・ライク・ユー」を挙げますね。ジャーニーは「オープン・アームズ」2位の後、結局それを上回ることが出来ませんでしたが、フォリナーは後に「アイ・ウォナ・ノウ・ホワット・ラブ・イズ」でめでたく1位が取れました、良かった。

 

「ガール・ライク・ユー」

www.youtube.com

 

はい、3つ目はREOスピードワゴンです。

これもハードロック?という感じですが、プログレというよりはアメリカのベテラン白人バンドのイメージなので、ここで挙げました。ヒット曲は「涙のレター」「キープ・オン・ラヴィン・ユー」そして、「涙のフィーリング」でしょうか。ヒットにバラッドが多いです。ここも声がきれいですが、あまり、顔が見えるとは言えません、何となくスティクスに似てると思います。やはり、オススメは「涙のフィーリング」かな。

 

「涙のフィーリング」

www.youtube.com

 

ここまで紹介したあたりが鉄板です。これ以外にもナイト・レンジャー、ラヴァーボーイなんかはハード系かな。38スペシャルはサザンロック系のブルース色が薄まった感じ。あと、大ヒットを飛ばしたグループなので、最後にサバイバーを挙げておきます。

映画ロッキーシリーズの主題歌で一躍有名になったバンドです。売れたんですけど、産業の代表格に挙げないのは、あまり演奏が上手くなくて、産業ロックの条件にそれほど合致していないと思うからですね。でも、ロッキー3の主題歌「アイ・オブ・ザ・タイガー」、ロッキー4の主題歌「バーニング・ハート」は非常にいいです。前者の方が売れましたが、私は後者の方が好きです。

 

「アイ・オブ・ザ・タイガー」

www.youtube.com

「バーニング・ハート」

www.youtube.com

 

はい、こんなところです。

最後にまとめです。産業ロックというものに明確な基準がないので、挙げればいくらでもという感じなんですが、何故か産業ロックと呼ばれるものとそうでないものがある。

また、他の方のブログでも同様の記事を読んだことがありますが、私だったら産業にカテゴライズしないなというアーティストも入っていて、人によって感じ方が違うのだと思います。ただ、イーグルスは白人バンドで、ルックスも華やかじゃなくて、テクニックも抜群だけど、ウェストコーストの香りが漂っており、決して産業とは呼ばれない。ボン・ジョヴィはメタルの衣がある故に、産業とは呼ばれないが、そのハードさにおいてジャーニーとそれほど大きな差があるとは思えない。それでも、片や80年代メタル、片や産業ロックと呼ばれる。なかなか不公平で厳しいものがあります。

恐らく、そこはルックスの問題があって、ボン・ジョヴィにはそれがあるんですね。そして、産業ロックが台頭した時代、一方に存在したのは第2次ブリティッシュ・インヴェイジョンだった。それは、デュラン・デュランカルチャー・クラブ、ワムなど新しいシンセサウンドニューロマンティックなルックスを持ったユニットが多かった。その対比において、実験的なサウンドはない、あるいは土着の香りもない、ルックスもないおっさん連中が売れるために音楽をやっていると否定的捉えれてしまったのだと思います。もちろん、分かりやすいほど売れ線狙いなところはありますが、実際に売れた音楽ですから、魅力はあると思います。初めからバカにしないで、聴いてみて、取捨選択していきましょう。

それでは、また。

私のYouTubeチャンネルもよろしくお願いします。

 

www.youtube.com

新曲です。是非聴いて下さい!

www.youtube.com